デプロメール
(フルボキサミン)
デプロメールの主な特徴
効果 低 ★★★☆☆ 高
副作用 少 ★★★★☆ 多
“セロトニンにより選択的に働く、
抗不安作用もあり、相互作用に注意、
半減期が比較的短い”
※南江堂「今日の治療薬2018年」参照
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類され、
脳内の神経伝達を改善し、憂うつな気分を和らげ、意欲などを改善する薬です。
デプロメールはどんな薬?
SSRIに分類され、セロトニンの働きを高める作用のある薬です。うつ病、うつ状態、強迫性障害や社会不安障害などに効果が期待できる薬です。
デプロメールは日本ではじめて発売されたSSRIです。ジェネリック医薬品も発売となり、成分名のフルボキサミン錠といいます。
落ち込みよりも不安が目立つ強迫性障害場合に使われることが多く、用量も増やしやすいです。
不安が目立ちやすい疾患に使われることが多いですが、稀にパニック障害や外傷性ストレス障害(PTSD)などに使用されることもあります。
さまざまな不安障害や抗うつ効果に期待できます。
デプロメールは、同種のなかでは効果は比較的マイルドで安全性の高い薬です。しかし、稀に精神的変調を引き起こす場合も報告されており、衝動的になったり、攻撃性が現れたりもします。不調がでてきたら、最悪な結果を招く前に、主治医への相談をしましょう。
デプロメールは副作用が出ないように少量より開始し、効果が出る必要最小量まで段階的に増量します。特に肝臓や腎臓の悪い人、若い人、高齢の人は慎重に増量します。デプロメールの半減期は8~9時間、最高血中濃度到達時間は4~5時間ですので、1日2回以上の服用が必要になります。効果がでるまでは2~3週間以上かかることがあります。飲み初めに吐き気がすることもありますが、2週間程度で軽くなります。
心配でしたら主治医に相談し、吐き気止めや胃薬等の対策を必要とするときもあります。
比較的重い副作用がほとんどありませんが、「セロトニン症候群」を稀に引き起こすことがあります。「セロトニン症候群」とはセロトニン系の薬を飲むことにより発生しやすく、不安感やイライラ、そわそわといった落ち着かない気分になることをいいます。
普段と何か違うと感じたら、速やかに主治医に相談しましょう。
服薬開始数時間以内に「セロトニン症候群」の症状があらわれることが多く、通常は服薬を中止後、24時間以内に症状は消えます。しかし、ごくまれに横紋筋融解症や腎不全などの重篤な結果に陥ることもありますから注意が必要です。
-
<メリット>
・効果がマイルド
・用量を調整しやすく高容量まで使える
・ジェネリックが発売されている
・認知機能への影響が少ない -
<デメリット>
・胃腸障害が多い
・1日2回の服用が必要
・他の薬との相互作用が多い
・離脱症状がやや多い
デプロメールの基本情報
デプロメールの基本情報
デプロメールについてのQ&A
- デプロメールが効かないのですが、薬が合わないのでしょうか?
- デプロメールの効果基準は、1.5~2ヶ月以内に効果を実感できない場合です。
主治医に相談し、薬の量を増やすか、薬を変更する場合があります。
症状の再発を防ぐには、何年も飲み続けなければならないこともあります。 - デプロメールを服用中、アルコールのお酒は飲めますか?
- 原則、アルコールと薬は併用しないことが大前提です。
アルコール、セイヨウオトギリソウを含有する食品はこの薬に影響します。 - デプロメールを服用したら、痩せますか?それとも、太りますか?
- 他の抗うつ薬と比較してもヒスタミン受容体への親和性が低いかほとんどない特徴があります。抑うつで食欲低下していた人は病状改善により食欲も出てくるでしょうし、逆に抑うつで過食であった人は精神症状安定により過食も治まるでしょう。SSRIは吐き気、嘔吐、下痢など胃腸症状が出やすいのでむしろ投与開始直後は体重が減ることもあります。
- デプロメールの離脱症状はどの程度のものですか?
- デプロメールを減薬していくためには、離脱症状に注意する必要があります。
離脱症状がやや多めであり、身体症状・精神症状・特有の症状があります。
身体症状としては、しびれ・耳鳴り・めまい・頭痛・吐き気・倦怠感などがあり、精神症状はイライラ・ソワソワ感・不安・不眠などの落ち着かない状態があります。また、SSRI特有の症状としては、シャンビリ感*やピリピリするなどといった症状があげられます。
*耳鳴り・しびれなどの症状(俗語)
デプロメール服用者の声
ツイッターではデプロメールを服用されている方が多くつぶやいています。効果があった方もない方もつぶやいていますので、やはり効果には個人差があるようです。
#デプロメール #アンプリット #プロチアデン #抗うつ剤 #抗がん剤
— bouvier bernois (@rbRkz3ScqTnoTxa) 2018年9月22日
抗うつ剤と抗がん剤、まず名前の付け方が共通している。そしていずれも、名実ともに特効薬ではない。抗うつ剤を飲んだ経験から思うに、抗うつ剤は、癌にとっての抗がん剤のようなもの。長期間 飲み続けたら、魂の脱け殻にもなりうる。
@waldstein3rdpn 分かります。私も減薬したいと思ってます。ただやはり薬を飲まないと調子悪くなりますね・・・http://t.co/I2HialsfnC#パニック障害 #減薬 #デプロメール #ソラナックス #ルボックス #パキシル
— ff3104 (@ff3104) 2013年6月28日
息子は気持ちが落ちてる時が多く、2ヶ月間抗うつ薬を試してみたけど全く変化なしで断念。好きなことをさせて気持ちが落ちないようにしてるけどなかなか難しい??私まで落ちてしまいそう??#自閉症スペクトラム #不登校 #デプロメール
— みんみん@場面緘黙症 (@minwoominw) 2017年11月28日
足に力が入らないような感じ、しびれが・・・ #メデポリン 、#デプロメール を服用。
— ff3104 (@ff3104) 2013年8月23日
#デプロメール をまた飲むようになったら、それまで気付かなかったけど、やたら日中眠くて起きてられないくらい。
— く。 (@miyu_gf) 2017年11月5日
でもこれ薬の特性で副作用だと、長年飲んでて今分かった(・∀・;)
薬の服用が不安な方は
薬に頼らない選択肢があります!
薬に対する抵抗や薬の副作用に苦しむ方にこそ、効果が期待できる新たな治療法があります。それは磁気刺激治療(TMS)です。
磁気刺激治療(TMS)は、機能低下した脳に磁気刺激を与えることにより、脳の動きを回復させることで、ストレスやうつ病を改善する治療です。
治療期間は、個人差もございますが、1ヶ月半~6ヶ月で副作用もほとんどなく、リラックスして受けられる治療です。長期間うつ病で苦しんでいた方が短期間で改善する可能性が高い治療です。
磁気刺激治療(TMS)の専門クリニックとして、品川メンタルクリニックがあります。
薬の服用を開始するにあたって不安な方はぜひ当院へご相談ください。
また薬の副作用で悩んでいる方、なかなか薬の効果が実感できない方などはセカンドオピニオンとしてお気軽にお問合せください。
品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や新たな薬を使わないうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。抗うつ薬でご不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。