うつ病と睡眠障害(不眠症)について

うつ病と睡眠障害(不眠症)について

現代の休養や睡眠の状況

睡眠は健康のためにとても大切なことです。免疫力の強化や、心身の疲労回復などを担う、重要な役割を果たします。
睡眠の問題や日中の眠気の問題が1カ月以上続くときは、何らかの睡眠障害にかかっている可能性が考えられます。
厚生労働省の平成29年「国民健康・栄養調査」の「睡眠で休養が十分とれていない者の割合の年次比較」では、全体の30.9%を40代が占めています。次いで50代が28.4%となります。また、1日平均睡眠時間が6時間未満の割合は、男女とも40歳代で最も高く、それぞれ男性は48.5%、女性は52.4%という結果です。
 

睡眠で休養が十分にとれていない者の割合の年次比較

休養や睡眠が取れていない状況が概ね1ヶ月以上続き、倦怠感や意欲低下、集中力低下、食欲低下などの不調が現れるような場合は、専門の医療機関などに相談することが必要です。

不眠症の原因

不眠症は、4つのタイプがあることをご存じでしょうか? それぞれ症状と一緒に紹介します。

  • 入眠障害…寝付きが悪い
  • 中途覚醒…眠りが浅く途中で何度も目が覚める
  • 早朝覚醒…早朝に目が覚めてしまう
  • 熟眠障害…ある程度眠ってもぐっすり眠れたという満足感が得られない


このような症状に悩み、1ヶ月以上症状が改善されない場合は、医療機関へのご相談をおすすめします。放置すると、倦怠感や疲労感、集中力の低下、意欲の低下などうつ病を発症しやすくなります。早めの受診が日常生活に支障をきたさないようにできる対応方法です。

不眠症の治療

不眠症の原因
不眠症の原因

ストレスなどが関与している場合は、睡眠薬や抗うつ薬を使用することがあります。
しかし、薬の服用は注意が必要です。 服用後は30分以内に寝床につき、飲酒は避けることが望ましいです。
また、途中でやめてしまうと離脱症状から、不眠のリバウンドや、薬が手放せない状態に陥ることもありえます。 抗うつ薬においても、副作用でめまいや体重の増加、依存性、意識障害、健忘などさまざまな副作用があります。

薬に頼らない選択肢があります

不眠症によりうつ病を併発した場合、薬に対する抵抗や薬の副作用に苦しむ方にこそ、効果が期待できる治療法「磁気刺激治療(TMS)」があります。
品川メンタルクリニックは、磁気刺激治療(TMS)を専門としたクリニックです。
磁気刺激治療(TMS)とは、機能低下した脳に磁気刺激を与えることにより、脳の働きを回復させることで、うつ病を改善する治療です。
副作用はほとんどなく、治療もリラックスして受けることが可能です。 治療期間は個人差もありますが、約1ヶ月半から6ヶ月となり、長期間苦しむうつ病が短期間で改善できる可能性があります。

初村 英逸

監修

初村 英逸(はつむら ひではや)

2009年大分大学医学部卒業。現在、品川メンタルクリニック梅田院院長。精神保健指定医。

品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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