ドメスティック・バイオレンス(DV)が原因で、うつ病になる!?

暴力被害(DV)が原因で、うつ病になる!?

DV(ドメスティック・
バイオレンス)とは

DVとは、ドメスティック・バイオレンス(Domestic Violence)(以下DV)のことであり、配偶者をはじめとするパートナーや恋人、またかつて関係のあった人から振るわれるさまざまな暴力を指しています。

DVとは

DVは、パートナーから受けるさまざまな暴力を指していますが、殴る・蹴るといった身体的な暴力だけではなく、精神面も含まれる、さまざまな種類がDVとして考えられています。
DVには次の5つが挙げられますが、多くのケースにおいては何種類もの暴力が重なっていることが特徴的です。

1、身体的暴力

  • 平手で打つ
  • もので殴る
  • 足で蹴る
  • 髪を引っ張って引きずりまわす
  • 突き飛ばす
  • 首を絞める
  • ものを投げつける など

外傷を負わせたり、最悪の場合、死に至るケースもありますが、外傷が目立つこともあり、周囲が気づきやすいのも特徴の1つです。

2、精神的暴力

  • 大声で馬鹿にする
  • 罵る
  • 欠点について延々と説教する
  • ひどい言葉を浴びせ続ける
  • 実家に火をつけるなどと強迫する
  • 何を言っても無視する など

精神的に影響を与える暴力を指しています。精神的暴力は「モラルハラスメント」通称「モラハラ」と表現されることもあります。外傷が目立たないので周囲が気づきにくいケースが少なくはありません。

3、性的暴力

  • 嫌なときでも性行為を強要する
  • どんなときでも構わず性行為を強要する
  • 中絶を強要する
  • 避妊に協力しない
  • 見たくないのにアダルトビデオを見せられる 
    など

性的な暴力を指しています。相手が同意していないのに無理矢理、行為を強要することは、例え夫婦であっても性的暴力に該当すると考えられています。

4、経済的暴力

  • お金をすべて管理されて一切持たせてもらえない
  • 生活費を渡してもらえない
  • 仕事を辞めさせる
  • 自分の貯金を勝手に使われてしまう など

経済的な暴力を指しています。この他に必要な生活費をギャンブルや趣味などに費やすことも該当すると考えられています。厳重に管理しているといっても、度が過ぎると経済的暴力に発展してしまうこともあります。

5、社会的隔離

  • 外部との連絡を制限する
  • メールなどを細かくチェックする
  • 外出させない
  • 着るものについて自由がない
  • 四六時中、監視する など

社会的な暴力を指しています。付き合い始めや最初の頃は、嫉妬心や愛情と思い、従うこともありますが、段々エスカレートして束縛から軟禁などを強いられる可能性もあります。

配偶者からのDVが増えている

内閣府の調査によりますと、配偶者暴力相談支援センターにおけるDVの相談件数は増加傾向にあります。
平成20年度においては、センターへの相談件数は全体で68,196件でしたが、平成30年度においては114,481件と5万件近く増えていることが分かります。

配偶者暴力支援センター
における相談件数

配偶者暴力支援センターにおける相談件数

参考:内閣府男女共同参画局 
令和元年9月25日

多くの場合で被害者は女性であり、家庭など閉ざされた空間で起こることが多く、ほかの人に見つかりにくい性質があり、長期的に繰り返し行われる特徴があります。
また、被害者は継続的に恐怖や不安を植えつけられるために、重度のうつ病を引き起こすなど深刻なダメージを受けることも少なくありません。
また、家庭内で子供が暴力を目撃することによって、子供に対してもさまざまな症状を引き起こしてしまうこともあるのです。

DVによる心身への影響

DVによる心身への影響は大きく、暴力による身体的な影響はもちろんのこと、精神的な影響も大きく、約6割の人はうつ病の状態に陥っているといわれています。

DVによる心身への影響

DVは、安心できるはずの家庭において、信頼できるパートナーから、まったく理不尽な理由によって暴力を受けるものです。
逃げようとしてもお金を渡してもらえず、外部との連絡を遮断されてしまうために、動きが取れなくなってしまいます。
そのような状況でさまざまな暴力を受けてしまうことで、さまざまな影響が報告されています。

1、身体への影響

直接的な身体的暴力によって、外傷を受けてしまいます。また言葉の暴力などによって、恐怖や不安が植えつけられてしまい、不眠や頭痛、胃痛、手足の震えなどを引き起こす場合もあります。

2、精神への影響

不安や絶望感、孤独感を引き起こします。またPTSD(心身外傷後ストレス障害)やうつ病に陥るなど、精神的な影響を受けることも珍しくありません。

3、社会的・経済的な影響

暴力によって平穏な暮らしを脅かしますから、働けないようになったり、地域で生活できなくなったり、交友関係がなくなったりといった社会的な影響を与えることになります。

4、子供に対する影響

暴力を目撃することによって、子供に対する影響も大きく表れることがあります。配偶者に対する暴力によって子供に心理的な外傷を与えることは児童虐待に該当します。

また、精神面の影響はうつ病の他にPTSD(心的外傷後ストレス障害)が約3割~8割と発症する可能性があります。PTSDにうつ病を合併することもあり、非常に深刻な状況といえます。
うつ病などの精神疾患は、精神科や心療内科での専門の治療が必要となりますので、早めに相談しましょう。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

DVを受けた影響で約半数以上は
うつ病の状態に陥ってしまう

DV被害者の中には、DV被害を現在の心身の不調に結びつけられなかったりする人もいます。DV加害者から逃げ出すことも困難を極める状態であったりもします。
そのため、DV被害者の約4~6割は、うつ病の状態に陥ってしまうことが現状と考えられています。
DVは一貫性のない理由によって、さまざまな暴力を繰り返し受けていることが多いので、被害者は常に混乱し、不安や緊張を強いられてしまいます。例えば、暴力を受けているのは、「自分が悪いからだ」と自分を責めてしまうことがありますが、これはうつ病の状態に陥っている可能性があります。
また、うつ病の他に、PTSD(外傷後ストレス障害)を約3~8割発症し、アルコール依存症や不安障害、パニック発作、薬物乱用なども認められることもあります。
さらに、これらの疾患や依存症がきっかけとなって、うつ病を併存させてしまうと考えられます。

うつ病は専門の治療が必要です

DV被害者の約4~6割は、うつ病の状態に陥ってしまうことが知られています。
DVによるさまざまな暴力を受けることによって、身体的や精神的、社会的、経済的な苦痛を受けていることが少なくありません。その苦痛がきっかけとなってうつ病を引き起こしてしまうのです。
うつ症状が気になる場合であれば、うつ病の専門クリニックである品川メンタルクリニックに早めにご相談ください。

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ぜひご相談ください!

うつ病とは

うつ病とは、「意欲の低下」「気分の落ち込み」「集中力の低下」「疲れやすい」「自分に自信が持てない」「自分が悪いと責めてしまう」などといった精神状態が顕著であり、2週間以上継続している状態を指しています。
また、そのような精神症状と同時に、「うまく寝付くことができない(入眠障害)」「夜中に何度も目が覚めて熟睡できない(中途覚醒)」「早朝に起きて眠れなくなってしまう(早朝覚醒)」「眠りが浅く眠った感じがしない(熟眠障害)」といった睡眠障害に悩まされることも多くなります。
特にDVを受けている状況においては、理不尽な理由によって暴力をたびたび受けていることが多いので、どのように対処すればいいのか分からずに混乱し、不安感が高まり、常に緊張している状態となってしまいます。
心身が休まることがなく、常に強いストレスを抱えている状態ですから、その状態がきっかけとなってしまってうつ病を引き起こしてしまうのです。
うつ病は「心の病気」というイメージがあるかもしれませんが、実際には「脳の病気」であって、うつ病になると脳の特定部位に血流量の異常が見られることが分かっています。
つまり「気の持ちようで治る」「気分転換すれば良くなる」というものではなく、適切な治療を受けることが必要なのです。

うつ病の自己診断

品川メンタルクリニックでは、公式サイトにて「うつ病の自己診断」を公開しています。
うつ病の特徴的な症状が2週間以上継続しているのであれば、うつ病の可能性が高いといえます。
うつ病は軽度から重度へ進行していきます。重度になると体が動かなくなったり、思考力の低下、最悪の場合は自殺を考えたりもします。早期発見で早期回復が可能な病気ですので、心配な方は、いつでも品川メンタルクリニックにご相談ください。

品川メンタルクリニックは
うつ病専門クリニックです

DVを受けたことによって発症したうつ病は、適切な治療に取り組まなければ症状を改善させることができず、さらに悪化させてしまうことがあります。
品川メンタルクリニックでは、 薬を使わない治療法である「磁気刺激治療(TMS)」、脳内の血流状態を的確に捉える「光トポグラフィー検査」に取り組んでいます。

脳の血流量でうつ病が分かる
「光トポグラフィー検査」とは

的確なうつ病診断を行うために、品川メンタルクリニックにおいては厚生労働省認可の「光トポグラフィー検査」を導入しています。
光トポグラフィー検査とは、脳内の血流状態を的確に捉え、症状がうつ病によるものなのかどうか的確に診断することができるものです。
うつ病は「心の病気」ではなく「脳の病気」と考えられています。
一般的なメンタルクリニックや精神科、心療内科の場合であれば、医師の主観のみでうつ病であるかどうか診断しますが、誤診が少なくはありません。
品川メンタルクリニックでは、光トポグラフィー検査の結果と医師の問診を併せた、より的確な診断を行っています。
的確にうつ病であると診断できれば、正しい治療に取り組んでいくことができます。

状態を的確に知ることが大切です!
うつ病かどうかをグラフデータで診断サポート!

副作用の心配がない、新しいうつ病治療
「磁気刺激治療(TMS)」とは

品川メンタルクリニックは、新しいうつ病治療である「磁気刺激治療(TMS)」の専門クリニックです。
磁気刺激治療(TMS)とは、脳内の血流が悪くなっている部分に対して直接磁気刺激を与え、脳の働きを活発にすることによって、うつ病の症状を改善させる治療法です。
一般的なうつ病治療である薬物療法では、なかなか効果が現れず、効果が現れる前に副作用に苦しむということも珍しくありません。
しかし、磁気刺激治療(TMS)においては、副作用がほとんどなく、治療期間も通院で約1ヶ月半~6ヶ月と短期間なことから、心身への負担も少ない新しいうつ病治療です。
また、12歳以上(中学生)や妊産婦、授乳中の方も受けることができる安全な治療法です。
※診察は10歳以上から受けられますが、TMS治療が対象かどうかは医師の判断になりますのでご了承ください。

短期間の治療が可能です!
薬に頼らない新たなうつ病治療があります!

品川メンタルクリニックは「光トポグラフィー検査」「磁気刺激治療(TMS)」を専門に行なっているクリニックです。ぜひお気軽にご相談ください。

うつ病は、決して「甘え」や「自分が悪い」と捉えずに、うつ症状の改善については、うつ病専門クリニックである品川メンタルクリニックにご相談ください。
品川メンタルクリニックは、土日祝日も診療しているので、ご自身の都合で通院が可能です。
うつ病の早期回復のためにも、いち早く磁気刺激治療に取り組むことをおすすめします。

参考:

初村 英逸

監修

初村 英逸(はつむら ひではや)

2009年大分大学医学部卒業。現在、品川メンタルクリニック梅田院院長。精神保健指定医。

品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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