正月ボケにならないための年末年始の過ごし方

正月ボケにならないための年末年始の過ごし方
正月ボケにならないための年末年始の過ごし方

今年はみなさんにとってどんな年でしたか?
今年の夏は猛暑となり、例年より暑い日が続きました。
環境の変化に左右され体調が崩れたり、メンタル面も不調になったりした方もいらっしゃったかと思います。正月ボケにならないために、年末年始の多忙な日々をどう乗り越えてくかなど、年末年始の過ごし方についてご紹介します。

年末年始にかけてやってくる
「メンタル不調の原因とは?」

心理的・社会的にさまざまな環境の変化から、多忙な日々が続き、年末年始はうつ病を発症しやすい時期ともいえます。
年末に向け、大掃除や帰省するための手配、正月準備など普段の生活に加えて“やらなくてはいけないこと”が増えてきます。また、クリスマスや大晦日のイベントごとになると、その時は元気だったのに、終わった後は急に気分の落ち込みや無気力感など感じる人が多くなったりもします。気づかないうちに、さまざまな出来事がうつ病を発症するきっかけになることもあるということです。
さらに、暑さ・寒さ・騒音・気圧の変化もストレスの原因となるようで、多くの人はあまり気づいていないそうです。少しでも不安やいつもと何か違うと感じたら、専門の医療機関に相談しましょう。

正月ボケが
メンタル不調の原因に!?

普段の休日に比べ、年末年始は長期間休日を取られる方も多いのでは?
次の日も休みだからと夜更かしをし、いつもよりも多めにアルコールを摂取するなど内臓への負担は大きいものでしょう。そのため、体調が崩しやすくなり、体内時計の調整が難しくなっていきます。
何より、睡眠が大切です。夜更かしし、寝る直前までアルコール摂取していると、寝付きはいいかもしれませんが、疲労回復は完全にできていない状態が多いようです。
極力、仕事の時と同じ生活リズムで過ごすことが重要だといえます。
生活リズムが崩れることで、不眠などのリスクもあります。
新たな気持ちで仕事始めのつもりが、「正月ボケ」が治らず不調が続くこともあるので、要注意です。

年末年始の
メンタル不調対処法

正月ボケにならないための年末年始の過ごし方
正月ボケにならないための年末年始の過ごし方
  • ①夜更かし・寝坊は極力避け、日光浴をしましょう。

    長期のお休みモードから、仕事モードへ戻すのはなかなか大変です。
    できるだけ早めの就寝を心がけ、普段と変わらない生活がいいでしょう。また、日中は冬の晴れ間を利用し、日光を浴びましょう。うつ病は脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、発症するといわれています。神経伝達物質の1つであるセロトニンは日光を浴びることで、より活性化します。

  • ②内臓を休めましょう。

    年末年始は食べ過ぎ・飲み過ぎに注意しましょう。内臓の疲れにつながります。
    休肝日を設け、極度に食のバランスを崩さないようにしましょう。

  • ③出社が楽しいと思えるものを探してみましょう。

    年末年始はセールが多いです。新しい靴やカバン、洋服を購入し、出勤する楽しみを増やし、仕事のモチベーションを高めていきましょう。

  • ④ひとりで悩まないでください。

    これが一番大切です。年末年始やその前のクリスマスなど、一人暮らしだったりすると、「孤独」を感じることがあると思います。普段は感じない「孤独」が、うつ病発症のきっかけにもなる可能性があります。もし、周りにつらい状況を分かってくれる人がいなければ、専門機関に相談することをおすすめします。

うつ病かどうかが分かる
「光トポグラフィー検査」

品川メンタルクリニックでは、脳の血流量からうつ病・双極性障害(躁うつ病)・統合失調症・健常がグラフデータで分かる「光トポグラフィー検査」を導入しています。
通常、精神科では主に問診による情報に基づいて診断され、治療方針が決定されます。当院では問診に加え、基本的に光トポグラフィー検査を活用しています。
十分な問診と検査結果から総合的に診断を行うことにより、診断の精度を高め、適切な治療方針を提供するよう努めています。

薬に頼らない
「磁気刺激治療(TMS)」

うつ病は脳内の神経伝達のバランスが崩れた状態です。
その結果、機能低下した脳領域が恐怖・不安・悲しみなどの情動に関わる脳領域を抑えられなくなっていると考えられています。
当院では、うつ病に悩まれる患者さんに対して薬を使わない治療法を提供しています。
一般的なうつ病治療は抗うつ薬を処方し、個人差はありますが、約2年間の治療期間を要すことが多くあります。また、副作用も伴います。「磁気刺激治療(TMS)」の場合、副作用はほとんどなく、治療期間も約1か月半~6ヶ月ほどです。さらに、治療のための休職・休学の必要がありません。
治療はリクライニングチェアに座った状態で行い、磁気を頭にあてますが、ペンでコツコツと叩かれる程度の感覚のみで、リラックスして行うことができます。

初村 英逸

監修

初村 英逸(はつむら ひではや)

2009年大分大学医学部卒業。現在、品川メンタルクリニック梅田院院長。精神保健指定医。

品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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