「コロナうつ」とは?原因と対処法

「コロナうつ」の原因
「コロナ疲うつ」の原因

「コロナうつ」の原因

2023年1月に入りましたが、新型コロナウイルスの感染者数はまだ収まらない状況です。
この冬は、季節性インフルエンザとの同時流行の可能性もいわれており、第8波への不安を感じている方もいらっしゃると思います。
「コロナうつ(コロナ鬱)」「コロナ後遺症」「コロナストレス」「コロナ疲れ」という言葉は、よく聞かれるようになりました。
なかなか終息が見えないコロナの様々な影響により、不安やストレスを感じ、そのストレスがきっかけとなってうつ病を発症させてしまう方も増えています。
最近では、新型コロナウイルス感染後の後遺症でうつ症状がみられるケースもあります。
厚生労働省が初のメンタルへルス全国調査を実施する方針を固め、1万人を対象に2020年8月にインターネット調査が行われました。それほど新型コロナウイルスはメンタル面において、悪影響を及ぼしている可能性が高いことが分かります。
今後もコロナが長引くにつれ、新たなストレスによってうつ病を発症する人が増えると言われています。

「コロナうつ」の一番の原因はストレス

新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの暮らしを大きく変化させることになってしまいました。
どのようなものなのか分からないウイルスに対して大きな不安を抱えてしまうことはもちろん、外出が思うようにできない生活によって大きなストレスとなってしまった人が多いでしょう。
ストレスは物事をどのように受け止めるかによっても、まったく異なるものとなります。
外出を控える生活や感染症に対してそれほど不安のない人からすれば、それほど大きな不安とならないかもしれません。
ところが感染症の拡大によって不安となり、自宅に引き篭もってばかりの生活に嫌気をさしているのであれば、それだけで大きなストレスとなってしまいます。
そのストレスが蓄積していくことで「コロナ疲れ」「コロナストレス」となり、それがきっかけとなって「コロナうつ」へと進行していくことになるのです。
HSP気質の方は特に要注意です。

「コロナうつ」の原因を取り除くには

多くの方が新型コロナウイルスに対しては強い不安を感じているのではないでしょうか。強いストレスを感じている方も多いでしょう。
「コロナうつ」を予防するためには、その原因となるストレスを上手くコントロールすることが大事です。
まずは生活習慣を整えることが大事です。
栄養バランスのとれた食生活と良質な睡眠を取ることは、ストレスをコントロールするうえでとても重要なものとなります。
不安が強くなると、生活習慣が乱れ気味になりがちですが、意識的に整えるようにすればストレスコントロールに役立ちます。
また的確な情報を掴むことも大事です。
生活を工夫することによってストレスを回避することができますので、自分にあった健康管理の方法を持っておくことも大事になります。
まずは次にお伝えする精神面・身体面の不調のチェックに取り組んでみて、自分自身の状態を掴んでおくことをおすすめします。

精神面・身体面のストレスチェック

新型コロナウイルスによる生活環境の変化や不安などで、疲れを感じているという方は多いのではないでしょうか。
知らない間に緊張感が続いていますので、無意識にイライラしたり、不安感が高まったり、抑うつ症状が強くなったりといった方も少なくないはずです。
まず自分自身の現在の状態を知って、適切に対処していただくようお願いいたします。

精神面のストレスチェック

  • 心配が強く不安がどんどん大きくなっている
  • 先がどうなるか分からずイライラしてしまう
  • 気持ちが落ち着かずどうしていいか分らない
  • ニュースなどを見ると落ち込んでしまう
  • 自分も感染するのでは?と常に緊張している
  • 自宅に1人でいるのがとても怖い
  • 仕事など集中して取り組むことができない
  • 何をする意欲も失くしている状態である

身体面のストレスチェック

  • 休んでいるのに疲れが取れない
  • 眠れなかったり途中で目が覚めて眠れなくなったりする
  • 頭痛がひどく治らない
  • 食欲不振になったり腹痛を感じている
  • 肩こりや背中の痛みを強く感じる
  • めまいや耳鳴りで悩まされている

疲れを感じているのであれば、上記の「精神面・身体面のストレスチェック」を行ってみてください。
ひょっとしたら何気なく感じている疲れは「コロナ疲れ」や「コロナストレス」によるものかもしれません。電車通勤をしなければならない人であれば感染しないかと過敏になり、テレワークに取り組む企業だとしても家族が自宅にいて、うまく業務ができずにストレスになっているかもしれません。
買い物にいくと行列に並ばされ、少し咳払いしただけで白い目で見られてしまう…。
このような状況が続いていることで、知らずうちに心身から何かしら疲れやストレスのサインが出ているかもしれないのです。このようなサインに早く気づいて対処することが必要です。

自宅で簡単にできる!
「コロナうつ」セルフチェック

さらにストレスが溜まった状態が続くと、知らぬ間にうつ病を発症している場合があります。
コロナ感染の不安や仕事や生活への影響など、ストレスを抱えやすい状況が長引いています。
そこで、自宅で簡単にできる「コロナうつ」セルフチェックをご用意しました。

※新型コロナの影響による不安からストレスを感じ、そのストレスがきっかけとなって発症したうつ病のこと

「コロナうつ」セルフチェック

最近2週間のご自身を振り返って
次のような症状があるか、
「はい」か「いいえ」でお答えください。

  1. コロナの影響で1日中不安である

  2. コロナのニュースでひどく落ち込んでしまう

  3. 意欲が低下状態である

  4. 休んでも疲れが取れない

  5. 仕事や家事などに集中して取り組むことができない

  6. 自分もコロナ感染するのでは…と常に緊張している

  7. コロナの影響でストレスが溜まり、イライラしてしまう

  8. 外出自粛で孤独を感じ、とても怖い

  9. 眠れない、または眠りすぎる

  10. 食欲が低下、または増加している

結果0

0~2個コロナうつではないでしょう

ストレスがあまり溜まっている状態ではないので、うつ状態ではないようです。この調子でストレスを上手く解消して生活すれば、問題ないでしょう。

3~4個軽度のコロナうつの可能性があります

「はい」が3〜4個の方は、コロナの影響で多少ストレスが溜まっていると考えられます。まずはご自身でできる限り、気分をリフレッシュするように心がけましょう。
症状が続くようなら精神科や心療内科を受診してください。

5~7個中程度のコロナうつの可能性があります

「はい」が5〜7個の方は、コロナの影響でストレスが溜まっており、中程度のうつ状態が考えられます。一人で我慢しないで、身近なご家族や信頼のできる人に相談してみましょう。うつ状態によっては治療を開始した方がよい場合もありますので、精神科や心療内科を受診してください。当院では初診は無料で行っていますので、ご予約の上ご相談ください。

8~10個重度のコロナうつの可能性があります

「はい」が8〜10個の方は、コロナの影響でかなりストレスが溜まっており、重度のうつ状態の可能性が高いです。
うつ状態は早期に治療を開始した方が、早く治りやすい傾向があります。外出自粛の中、受診することはためらうかもしれませんが、状態がさらに悪くなる前に精神科や心療内科を受診してください。当院では無料初診を行っていますので、ご予約の上ご相談ください。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

クリニックへの通院について

新型コロナウイルス感染拡大による仕事や生活への影響が長引くにつれて、コロナうつの方が大変増えています。 うつ症状は早期発見・早期治療することで早く改善します。 コロナうつの相談・検査・治療は必要な外出です。
品川メンタルクリニックでは、皆様に安心してご来院いただくために、三密を防ぎ、院内感染対策を重視し、患者様の体調確認を徹底して行っております。 詳しくはこちらのページをご確認ください。

「コロナうつ」を予防するために

心身に現れている不調に気付き、適切に対処することがとても大事です。
気になる症状が現れているのであれば、うつ病の自己診断も行うようにしてください。
その症状を放置していると、単なる疲れやストレスだけではなく、「コロナうつ」へと進行させてしまうことになるかもしれないからです。
連日、国や自治体からの情報が報道されているだけではなく、WHOの情報や世界の感染状況などを目にします。
今まで私たちの生活の中でこのような経験はありませんでしたから、先のことが不安になることは当然ですし、外出しなければならない場合にも恐怖を感じることもあるでしょう。
しかしそのような中でも、情報に振り回されないように的確な情報を掴んでおくことが大事です。
感染症関連であれば、厚生労働省や感染症専門医から情報を得るようにしておくようにしましょう。
さらに自分自身も家出できる適度な運動(エクササイズ・ストレッチなど)に取り組んでみて、ストレス解消に努めることも大事です。
次に不安や恐怖をコントロールする方法についてお伝えいたしますから、ぜひ取り組んでみてください。

新型コロナウイルスに対する
不安やストレスの対処法

  • 1. 正しい感染予防に取り組むようにする

  • 2. 過剰に反応しないよう工夫する

  • 3. 免疫力を高めるような生活をおくる

  • 4. 緊張緩和できる方法を身につけておく

新型コロナウイルスの情報がSNSなどで溢れかえっていますので、その中で正確な情報を掴んで、今できることに取り組むことが大事です。
上記の4つのポイントに注意して生活するようにすれば、不安や恐怖を緩和させることができます。

  • 正しい感染予防に取り組むようにする

    1. 正しい感染予防に取り組むようにする

    新型コロナウイルスの感染予防として大事なことは「手洗い」「うがい」「マスク」です。
    まずはこの基本的な感染予防に取り組みながら、不要不急な外出を避けるようにし、特に感染リスクの高い場所や人混みに行かないようにします。
    また生活リズムを大事にし、健康的に生活することでストレスをためないようにすることも必要です。

    正しい感染予防に取り組むようにする
  • 過剰に反応しないよう工夫する

    2. 過剰に反応しないよう工夫する

    必要な情報を掴むことは大事ではありますが、必要以上に不安感や恐怖を感じることはよくありません。
    その積み重ねが「コロナ疲れ」を招き、「コロナストレス」そして、「コロナうつ」へと進行させてしまうものになるからです。
    正しい情報に基づいて、適切に行動できるように工夫することで、不安感や恐怖心をコントロールできるようになります。
    情報に対して過敏に反応するのではなく、必要な対応を行うようにしましょう。

    過剰に反応しないよう工夫する
  • 免疫力を高めるような生活をおくる

    3. 免疫力を高めるような生活をおくる

    万が一、コロナウイルスに感染した場合においても、軽症化することが多いと報告されています。重症化してしまう人との違いは免疫力にあると考えられます。
    日々のストレスを解消するようにし、自宅での運動習慣や生活リズムを整えることによって免疫力を高めることができます。

    免疫力を高めるような生活をおくる
  • 緊張緩和できる方法を身につけておく

    4. 緊張緩和できる方法を身につけておく

    緊張や不安感を強く感じているような場合であれば、自分自身でコントロールできる方法を身につけておくことも大変有効になります。
    私たちは緊張している場面においては、呼吸数が早くなっていることが知られています。
    そのためゆっくりと深呼吸を行い、意識的に呼吸数を少なくすることでリラックスを実感できます。
    また深呼吸と同時に身体の緊張感を緩ませるようにすれば、意識的に不安や恐怖を軽減させることができます。

    緊張緩和できる方法を身につけておく

コロナストレス・コロナうつは
品川メンタルクリニックにご相談を

品川メンタルクリニックは、うつ病・ストレス専門のクリニックです。薬に頼らずに負担の少ない治療法「磁気刺激治療(TMS)」に取り組んでいます。
新型コロナウイルスによる「コロナ疲れ」や「コロナストレス」によって、うつ病の症状が気になる方は速やかにご相談ください。
うつ病は心の病気と言われますが近年脳の病気と考えられています。
放置したままではさらに悪化する可能性がありますので、うつ病の専門治療は早めに行うことが重要です。
「コロナうつ」かもと思ったら、早めに精神科や心療内科へ相談しましょう。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

薬に頼らない新しい治療法「磁気刺激治療(TMS)」について

品川メンタルクリニックでは、うつ病の症状を改善させる「磁気刺激治療(TMS)」に専門的に取り組んでいます。
「磁気刺激治療(TMS)」は脳内に磁気刺激を与え、直接脳内の機能が低下した部位を活性化させる治療法です。
一般的に行われている抗精神薬や抗うつ薬を用いた治療では、なかなか効果が現れないということも少なくなく、効果が現れる前に副作用に悩まされてしまうことも多くあります。
磁気刺激治療(TMS)での治療期間の目安は1か月半~6か月程度であり、一週間程度の治療で効果を実感する人も少なくありません。
副作用もほとんど見られませんので安心して治療に取り組めます。また治療時間は20分程度で済みますから、入院せずに通院治療することが可能です。
成人だけではなく、未成年(12歳以上の中学生から)、高齢者、妊産婦などへの提供も可能な身体に優しい治療法なのです。
※診察は10歳以上から受けられますが、TMS治療が対象かどうかは医師の判断になりますのでご了承ください。

短期間の治療が可能です!
薬に頼らない新たなうつ病治療があります!

脳の状態を的確に捉える「光トポグラフィー検査」

品川メンタルクリニックでは、診断サポートとして『光トポグラフィー検査』を受けていただく場合もございます。
光トポグラフィー検査は脳の状態を客観的に捉えることができ、脳の血流量をデータ化することによって、うつ病診断のサポートが可能となっています。
通常、一般的なメンタルクリニックや心療内科では、問診だけでうつ病診断が行われています。
双極性障害(躁うつ病)など、別の病気と誤診されてしまうことがあり、適切な薬が処方されないまま治療に取り組んで、効果が現れないといったことも珍しくありません。
うつ病によって薬物治療に取り組んでおり、なかなか効果が現れないということでしたら、ご相談いただきたいと考えております。
品川メンタルクリニックは「磁気刺激治療(TMS)」「光トポグラフィー検査」を専門に行なっているクリニックです。ぜひお気軽にご相談ください。

状態を的確に知ることが大切です!
うつ病かどうかをグラフデータで診断サポート!

参考:

渡邊 真也

監修

渡邊 真也(わたなべ しんや)

2008年大分大学医学部卒業。現在、品川メンタルクリニックの統括院長・本院院長兼務。精神保健指定医。

品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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