アレキシサイミア (失感情症)とは?その原因と治療方法

アレキシサイミアとは?

アレキシサイミアとは?

アレキシサイミアとは「失感情症」と日本語では訳されますが、決して「感情の変化を失った状態」ではないといわれています。あくまで「感情を認知することの障害」であるといわれています。
心身症やうつ病など、心因の影響が大きい疾患の一部でアレキシサイミアが関係しているとされています。特徴は「感情がない」のではなく、「感情があるのに気づいていない」というところです。感情をうまく言語化できないがために、喜怒哀楽がダイレクトにあらわれる心身症にかかってしまう可能性が高いようです。
心身症だけではなく、うつ病や摂食障害も併発する可能性があるようです。

アレキシサイミアの原因

主な原因としては、偶発的な出来事や歪んだ家庭環境という環境的要因と遺伝からなる性格的要因と原因が定まっていません。
しかし、一方で性格傾向が強いという説もあります。アレキシサイミアの性格傾向を持つ人は、感情がうまく認識できていない状態から、ストレスを溜め込みやすいため、時として身体に影響を及ぼし、心身症だけではなく、うつ病や依存症などにもなりやすいといわれています。また、自分が健康だと思っていた人でも突然発症することもあるようです。
人生のなかで、結婚や出産など喜ばしい場面でも感情があっても表現できないケースもあります。感情はあるけども、その自分の感情に気付くことが苦手であり、感情の変化があってもうまく表現できないようなタイプがアレキシサイミアとされています。
また、脳内では右半球・左半球の連絡がうまく出来ていない状況、機能低下などが指摘されているようです。

ストレスにも気づかない!?

ストレスにも気づかない!?
ストレスにも気づかない!?

アレキシサイミアを持つ人は、ストレスを受けていても気付きません。周りからはストレスに強い人だと思われることも、しばしばあるそうです。
しかし、実際はストレスが確実に蓄積している状態なのです。ストレスをストレスと認識できないので、上手なストレス発散が分からず、薬物に依存したり、過食や拒食でストレスを発散したりしてしまうことがあります。
このことがきっかけで、うつ病などの疾患にかかりやすいとされています。

心身症やうつ病を発症した場合

ストレスが蓄積して心身症やうつ病になりやすい傾向がみられるアレキシサイミアは、感情を表現することが難しいので、カウンセリングでもうまく話せない可能性もあります。質問されることを、極端に嫌がる人もいるようです。
主な治療法としては、集団精神療法でお互いをフィードバックしながら治療していきます。しかし、心身症やうつ病を併発している場合は、ストレスやうつ症状を改善する治療も大切です。

品川メンタルクリニックでは、ストレスとうつ病を専門とした新しい治療法があります。
ストレスやうつ病などで疲弊した脳を回復させる磁気刺激治療(TMS)です。磁気刺激治療(TMS)での治療はリクライニングソファで、約20分ほどリラックスした状態で治療を行います。
治療方法は、磁気で脳を刺激するといった方法です。脳に刺激を与えることにより、疲弊した脳の機能回復を促します。通常、うつ病は抗うつ薬を使用するのが一般的なイメージですが、それには薬による副作用が伴います。
磁気刺激治療(TMS)は、ほとんど副作用がなく、頭部をペンでコツコツされる感覚程度なので痛みもほぼ感じません。

初村 英逸

監修

初村 英逸(はつむら ひではや)

2009年大分大学医学部卒業。現在、品川メンタルクリニック梅田院院長。精神保健指定医。

品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなストレス・うつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
上手なストレス発散法が見つからないことや、できないことに一人で悩まなくていいのです。ストレスを軽減するという感覚で気軽に受けていただける治療ですので、どうぞ安心してご相談ください。

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