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クエチアピンとは?|効果・副作用・やばい噂【セロクエル解説】

クエチアピンは、主に統合失調症や双極性障害の治療に用いられる非定型抗精神病薬です。
これらの精神疾患によって引き起こされる様々な症状を緩和し、患者さんが安定した日常生活を送れるようにサポートします。
しかし、効果がある一方で、眠気や体重増加などの副作用が生じる可能性もあり、服用にあたっては正しい知識を持つことが非常に重要です。
この記事では、クエチアピンの効果や副作用、種類、そして服用する上での注意点などを詳しく解説します。
クエチアピンを現在服用している方や、これから服用を始める可能性がある方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

クエチアピンとはどのような薬か

クエチアピンは、心の病気の治療に使われる薬の一つです。
特に、脳内の神経伝達物質のバランスを調整することで、精神症状の改善を目指します。
この薬は、他の抗精神病薬と比較していくつかの特徴を持っています。

クエチアピンの分類と特徴

クエチアピンは、「非定型抗精神病薬」に分類されます。
非定型抗精神病薬は、「第二世代抗精神病薬」とも呼ばれ、従来の定型抗精神病薬(第一世代)に比べて、錐体外路症状(手足の震えやこわばりなど)の副作用が比較的少ないとされています。

クエチアピンの大きな特徴の一つは、幅広い精神症状に対して効果を示す可能性がある点です。
統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)だけでなく、陰性症状(意欲低下、感情の平板化など)や認知機能障害にも効果が期待されています。
また、双極性障害の躁状態とうつ状態の両方にも有効性が認められており、気分の波を安定させる目的でも使用されます。

もう一つの特徴として、鎮静作用が比較的強いことが挙げられます。
これは、不眠や強い不安を伴う患者さんにとって有効な場合もありますが、眠気という形で副作用として現れることもあります。

クエチアピンの主な作用機序

クエチアピンの効果は、脳内の特定の神経伝達物質の受容体に作用することによってもたらされます。
主なターゲットとなるのは、ドーパミン受容体とセロトニン受容体です。

統合失調症では、脳内のドーパミンの活動が過剰になることが症状の一因と考えられています。
クエチアピンは、ドーパミンD2受容体をブロックすることで、過剰なドーパミンによる刺激を抑え、幻覚や妄想といった陽性症状を緩和します。
しかし、完全にブロックするのではなく、必要なレベルではドーパミンの働きを許容するため、錐体外路症状が出にくいとされています。

また、クエチアピンはセロトニン5-HT2A受容体も強くブロックします。
セロトニン系の調整は、陰性症状や認知機能障害の改善に関与すると考えられています。
さらに、ヒスタミンH1受容体やアドレナリンα1受容体など、他の様々な受容体にも作用します。
ヒスタミンH1受容体への作用は眠気や鎮静作用に関連し、アドレナリンα1受容体への作用は立ちくらみ(起立性低血圧)の原因となることがあります。

このように、クエチアピンは複数の受容体にバランスよく作用することで、幅広い精神症状に効果を発揮する一方で、様々な副作用も引き起こす可能性があるのです。

クエチアピンの効果・効能

クエチアピンは、主に以下の疾患に対して効果が認められています。

統合失調症に対する効果

統合失調症は、思考や感情、行動をまとめる機能が障害される精神疾患です。
クエチアピンは、統合失調症の様々な症状に対して有効性が示されています。

陽性症状の改善:
統合失調症の陽性症状には、幻覚(実際にはないものが見えたり聞こえたりする)、妄想(訂正困難な誤った考えを持つ)、思考の混乱などがあります。
これらの症状は、脳内のドーパミン系の過活動と関連が深いと考えられており、クエチアピンがドーパミンD2受容体をブロックすることで、過剰な神経活動を抑え、陽性症状を軽減します。

陰性症状の改善:
陰性症状には、意欲の低下、感情表現の乏しさ、ひきこもり、楽しみを感じられない(快感消失)などがあります。
これらの症状は、患者さんの社会生活への適応を妨げる大きな要因となります。
クエチアピンは、セロトニン5-HT2A受容体への作用などを介して、陰性症状の改善にも効果を示す可能性があります。
従来の第一世代抗精神病薬に比べて、陰性症状への効果が期待できる点が、非定型抗精神病薬の特徴の一つです。

認知機能障害への効果:
統合失調症の患者さんの中には、注意力の低下、記憶力の低下、物事の計画や判断が難しくなる(遂行機能障害)といった認知機能の障害が見られることがあります。
これらの認知機能障害は、社会復帰や就労の大きな壁となります。
クエチアピンは、一部の患者さんにおいて、これらの認知機能の改善にも寄与する可能性が研究で示唆されています。

双極性障害に対する効果

双極性障害は、躁状態(異常に気分が高揚し、活動的になる)とうつ状態(気分が落ち込み、意欲がなくなる)という両極端な気分の波を繰り返す疾患です。
クエチアピンは、双極性障害の治療において、躁状態とうつ状態のどちらにも効果が認められています。

躁状態に対する効果:
双極性障害の躁状態は、気分が高揚しすぎて衝動的な行動をとったり、ほとんど眠らずに活動し続けたり、多弁になったりすることが特徴です。
クエチアピンは、ドーパミンやセロトニンなど複数の神経伝達物質のバランスを調整することで、高ぶった気分や過剰な活動性を鎮め、躁状態の症状を緩和します。
抗精神病薬の作用による鎮静効果も、躁状態の鎮静に役立ちます。

うつ状態に対する効果:
双極性障害のうつ状態は、大うつ病性障害のうつ状態と似ていますが、治療法が異なることがあります。
クエチアピンは、双極性障害に伴ううつ状態に対しても有効性が認められており、落ち込んだ気分や意欲の低下を改善する効果が期待されます。
これは、セロトニン系などへの作用が関与していると考えられています。

気分の安定(維持療法):
双極性障害は再発しやすい疾患です。
クエチアピンは、躁状態やうつ状態の急性期治療だけでなく、その後の再発予防(維持療法)にも用いられることがあります。
気分の波を安定させることで、症状の再燃を防ぎ、安定した状態を維持することを目指します。

その他の疾患への効果(適応外使用含む)

クエチアピンは、上記の統合失調症と双極性障害が主な適応疾患ですが、医師の判断によって、添付文書に記載されていない他の疾患や症状に対して使用されることもあります。
これを「適応外使用」と言います。
適応外使用は、あくまで医師の専門的な判断のもとで行われるものであり、必ずしも全ての患者さんに有効とは限りませんし、保険適用外となる場合や、エビデンスが確立されていない使用法も含まれます。

適応外で使用される可能性があるケースとしては、以下のようなものがあります。

  • 不眠症: クエチアピンの強い鎮静作用を利用して、特に他の治療法で効果が見られない重度の不眠に対して、低用量で使用されることがあります。
    しかし、不眠症に対する第一選択薬ではなく、副作用のリスクも考慮する必要があります。
  • 大うつ病性障害の増強療法: 抗うつ薬だけでは効果が不十分な場合に、クエチアピンを補助的に追加することで、うつ症状の改善を目指すことがあります。
  • 不安障害: 強い不安や焦燥感を伴う場合に、その鎮静効果を期待して用いられることがあります。

ただし、これらの適応外使用については、正規の治験データが限られている場合が多く、効果や安全性について十分な議論が必要です。
安易な適応外使用は推奨されません。
必ず専門医と十分に相談し、必要性とリスクを理解した上で使用の是非を検討することが重要です。
患者さん自身が自己判断で適応外使用を求めたり、インターネット上の情報だけを鵜呑みにしたりすることは危険です。

クエチアピンの副作用

クエチアピンは、多くの患者さんにとって有効な治療薬ですが、残念ながら副作用が生じる可能性もあります。
副作用の種類や程度は個人によって異なり、服用量や体質、併用薬などによっても変わってきます。
主な副作用と重大な副作用について理解し、異変を感じたら速やかに医師に相談することが重要です。

主な副作用の種類

クエチアピンで比較的よく見られる副作用には以下のようなものがあります。
これらは、クエチアピンが脳内の様々な受容体に作用することによって引き起こされると考えられています。

眠気や鎮静(睡眠への影響)

クエチアピンの最も頻繁に見られる副作用の一つが、眠気や鎮静です。
これは、クエチアピンが脳内のヒスタミンH1受容体を強くブロックする作用を持っているためです。
ヒスタミンは覚醒に関わる物質であり、その働きが抑えられることで眠気が生じます。

特に服用開始時や増量時に強く現れやすい傾向があります。
夜間の服用で眠気を睡眠に利用できる場合もありますが、日中の過度の眠気は日常生活や仕事に支障をきたす可能性があります。
この眠気は、特に服用初期に強く現れることが多く、体が薬に慣れてくると軽減されることもあります。

体重増加(太ることについて)

クエチアピンを含む非定型抗精神病薬は、体重増加を引き起こしやすいことが知られています。
クエチアピンも例外ではなく、服用によって体重が増加する可能性があります。
「クエチアピンは太る薬」という認識を持っている方も多いかもしれません。

体重増加のメカニズムは複雑ですが、食欲を増進させる作用(ヒスタミンH1受容体やセロトニン2C受容体への作用など)や、代謝を変化させる可能性などが関与していると考えられています。
食欲が増して食べる量が増えたり、体がエネルギーを消費しにくくなったりすることで、体重が増加しやすくなります。

体重増加は、見た目の変化だけでなく、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病のリスクを高めるため、注意が必要です。
体重が増え始めた場合は、食事内容を見直したり、適度な運動を取り入れたりするなどの対策が重要になります。
体重管理について、医師や管理栄養士に相談することも有効です。

口渇、便秘、立ちくらみなど

クエチアピンは、アセチルコリン受容体の一部をブロックする作用も持っています。
この作用は「抗コリン作用」と呼ばれ、口渇(口の渇き)、便秘、排尿困難、かすみ目などの副作用を引き起こすことがあります。

  • 口渇: 唾液の分泌が減るために起こります。
    水分をこまめに摂る、シュガーレスの飴をなめるなどの対策があります。
  • 便秘: 腸の動きが抑制されるために起こります。
    水分や食物繊維を十分に摂る、適度な運動をするなどの対策があります。
    症状がひどい場合は医師に相談しましょう。

また、クエチアピンはアドレナリンα1受容体をブロックする作用も持っています。
この作用は、血管を拡張させることで血圧を低下させる方向に働きます。
特に、急に立ち上がったときに血圧が急激に下がり、めまいやふらつきが生じることがあります。
これを「起立性低血圧」といいます。
ひどい場合は転倒して怪我をするリスクもあるため、立ち上がる際はゆっくりと動くように心がけることが重要です。
特に服用開始時や増量時に起こりやすい副作用です。

その他、動悸、頻脈、むくみ、アカシジア(じっとしていられない、落ち着かない感覚)、振戦(手の震え)といった副作用が見られることもあります。

重大な副作用について

稀ではありますが、クエチアピンの服用によって、命に関わる可能性のある、あるいは重篤な機能障害を引き起こす可能性のある「重大な副作用」が生じることがあります。
これらの症状が出た場合は、自己判断せず、直ちに医療機関を受診することが必要です。

悪性症候群

悪性症候群は、抗精神病薬の服用によって起こりうる、非常に稀ですが命に関わる可能性のある副作用です。
主な症状は、発熱、筋肉のこわばり(筋強剛)、意識障害、発汗、頻脈、血圧の変動などです。
原因は完全には解明されていませんが、脳内のドーパミン系の急激な遮断などが関与していると考えられています。

悪性症候群は急速に進行することがあり、早期の発見と治療が必要です。
高熱が出たり、体が硬くなったり、呼びかけへの反応がおかしいなどの症状が見られた場合は、すぐに救急車を呼ぶか、医療機関に連絡してください。

高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス

クエチアピンを含む一部の非定型抗精神病薬は、血糖値を上昇させ、糖尿病を発症・悪化させるリスクがあることが知られています。
特に、すでに糖尿病がある方や、糖尿病になりやすい体質(家族に糖尿病患者がいる、肥満など)の方は注意が必要です。

服用中に、異常なのどの渇き、多飲(水分をたくさん飲む)、多尿(尿の量が増える)、体重減少、全身の倦怠感といった症状が出た場合は、高血糖のサインかもしれません。
重症化すると、糖尿病性ケトアシドーシス(血糖値が非常に高くなり、体が酸性に傾く状態)や昏睡に至ることもあります。
これらの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
クエチアピン服用中は、定期的に血糖値やHbA1cなどの検査を受けることが推奨されます。

横紋筋融解症

横紋筋融解症は、筋肉の細胞が壊れて、その内容物が血液中に流れ出す病気です。
主な症状は、筋肉痛、脱力感、手足のしびれ、赤褐色尿(コーラのような色の尿)などです。
原因としては、薬剤の副作用のほか、激しい運動や感染症なども考えられます。

クエチアピンによって横紋筋融解症が引き起こされることは稀ですが、可能性はゼロではありません。
特に、悪性症候群と合併して起こることもあります。
筋肉の痛みや脱力感が続いたり、尿の色がおかしいと感じたりした場合は、医療機関に相談してください。
血液検査でCPK(クレアチンホスホキナーゼ)という酵素の値が高いことで診断されることが多いです。

その他注意すべき副作用

  • 遅発性ジスキネジア: 長期間の服用によって、口の周りや舌、手足などが勝手に動いてしまう不随意運動が現れることがあります。
    一度発症すると治療が難しい場合もあり、特に注意が必要です。
  • QT延長: 心電図検査でQT間隔が延長することがあります。
    QT間隔が長くなると、トルサード・ド・ポワントという重篤な不整脈を引き起こすリスクが高まります。
    心疾患のある方や、QT延長を引き起こす可能性のある他の薬を服用している方は、特に注意が必要です。
  • 無顆粒球症、白血球減少: 血液中の白血球(特に顆粒球)が減少し、感染症にかかりやすくなることがあります。
    発熱やのどの痛みなど、感染を疑わせる症状が出た場合は、すぐに血液検査を受ける必要があります。
  • 肝機能障害: 肝臓の機能を示す検査値(AST、ALT、γ-GTPなど)が上昇することがあります。
    黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、全身の倦怠感などの症状が見られた場合は、医療機関に相談してください。
  • 血栓塞栓症: 血管の中に血の塊(血栓)ができ、血管が詰まる病気です。
    肺塞栓症、深部静脈血栓症などが含まれます。
    特に、長期臥床や肥満、脱水など、血栓ができやすい状態の方は注意が必要です。
    足の痛みや腫れ、息切れ、胸の痛みなどの症状に注意しましょう。
  • 横断性脊髄炎: 非常に稀ですが、脊髄に炎症が起こる病気です。
    手足のしびれや脱力、排尿・排便の障害などが現れることがあります。
  • アナフィラキシー: 薬に対する重いアレルギー反応です。
    じんましん、息苦しさ、血圧低下などの症状が急速に現れます。

副作用が出た場合の対処法

クエチアピンの服用中に副作用と思われる症状が出た場合は、自己判断で薬を中止したり、量を減らしたりせず、必ず主治医に相談してください。

  • 症状の記録: どのような症状が、いつから、どのくらいの程度で出ているのかを記録しておくと、医師に正確に伝えやすくなります。
  • 軽度な副作用: 眠気や口渇など、日常生活に大きな支障がない比較的軽度な副作用の場合は、体が薬に慣れることで軽減することもあります。
    しかし、つらいと感じる場合は我慢せず医師に相談しましょう。
    用量の調整や、他の薬への変更などが検討されることがあります。
  • 日常生活に影響する副作用: 日中の強い眠気で仕事や運転ができない、体重増加が著しい、便秘がひどいなど、日常生活に影響が出ている場合は、必ず医師に相談して対策を立ててもらいましょう。
  • 重大な副作用の可能性: 高熱、筋肉のこわばり、意識障害、強いのどの渇き、多飲、体重減少、筋肉痛、赤褐色尿、息苦しさ、胸の痛み、手足の腫れや痛みなど、重大な副作用が疑われる症状が出た場合は、迷わずすぐに医療機関を受診してください。
    夜間や休日であれば、救急外来を受診することも検討しましょう。

副作用の出現は、薬が体に合っていないサインである場合もあります。
医師は、患者さんの状態や副作用の状況を総合的に判断し、最適な治療法を検討してくれます。
遠慮せずに、気になる症状はすべて医師に伝えるようにしましょう。

クエチアピンの注意点・禁忌

クエチアピンを安全に服用するためには、いくつかの重要な注意点と、服用してはいけない場合(禁忌)を知っておく必要があります。

服用してはいけない人(禁忌)

以下に該当する方は、原則としてクエチアピンを服用してはいけません。

  • クエチアピンに対して過敏症(アレルギー)を起こしたことがある人: 過去にクエチアピンまたは類似の成分を含む薬で、発疹、かゆみ、息苦しさなどのアレルギー症状が出たことがある場合は、再び服用すると重いアレルギー反応(アナフィラキシーなど)を起こす可能性があるため禁忌です。
  • バルビツール酸誘導体(フェノバルビタールなど)や、難治性てんかん治療薬のフェニトインを投与中の人: これらの薬は、クエチアピンの代謝酵素(CYP3A4)の働きを強める作用があるため、クエチアピンの血中濃度が低下し、効果が十分に得られなくなる可能性があります。
  • HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、インジナビルなど)を投与中の人: これらの薬は、クエチアピンの代謝酵素(CYP3A4)の働きを弱める作用があるため、クエチアピンの血中濃度が上昇し、副作用が出やすくなる可能性があります。
  • アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、フルコナゾールなど)を投与中の人: これらの薬も、クエチアピンの代謝酵素(CYP3A4)の働きを弱める作用があるため、クエチアピンの血中濃度が上昇し、副作用が出やすくなる可能性があります。
  • エリスロマイシン、クラリスロマイシンを投与中の人: これらの抗生物質も、クエチアピンの代謝酵素(CYP3A4)の働きを弱める作用があるため、クエチアピンの血中濃度が上昇し、副作用が出やすくなる可能性があります。
  • テラプレビルを投与中の人: C型肝炎治療薬であるテラプレビルも、CYP3A4を強く阻害するため併用禁忌です。
  • 高齢者における認知症に伴う精神症状(せん妄、興奮など)の治療: 後述しますが、高齢の認知症患者さんに抗精神病薬を使用すると、死亡率が上昇するリスクがあるため禁忌とされています。

なぜクエチアピンは禁忌となる場合があるのか

クエチアピンが特定の薬剤との併用で禁忌となる主な理由は、薬物相互作用による血中濃度の変化と、特定の疾患を持つ患者さんにおけるリスクの増加です。

  • 薬物相互作用: 上記の禁忌薬リストにある多くの薬剤は、クエチアピンが体内で分解・排泄される過程に関わる特定の酵素(主にCYP3A4)の働きに影響を与えます。
    • CYP3A4の働きを強める薬(フェノバルビタール、フェニトインなど)と併用すると、クエチアピンが通常よりも速く分解されてしまい、血中濃度が低下します。その結果、薬の効果が十分に発揮されず、症状が悪化する可能性があります。
    • CYP3A4の働きを弱める薬(HIVプロテアーゼ阻害剤、アゾール系抗真菌剤、エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)と併用すると、クエチアピンが通常よりもゆっくり分解されるため、血中濃度が異常に高くなります。これにより、副作用が強く現れたり、通常は起こらないような重篤な副作用が発生したりするリスクが高まります。
  • 疾患によるリスク増加: 高齢の認知症患者さんでは、抗精神病薬の使用によって脳血管性イベント(脳卒中など)や心血管系イベント、肺炎などのリスクが上昇し、結果として死亡率が増加することが海外の臨床試験で示されています。このため、日本でも高齢者の認知症に伴う精神症状へのクエチアピン使用は禁忌とされています。

これらの禁忌事項は、クエチアピンを安全かつ有効に使用するために非常に重要です。
現在、他の薬を服用している場合は、市販薬やサプリメントも含めて、必ず医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。

慎重な投与が必要な人

以下の患者さんには、クエチアピンの投与を慎重に行う必要があります。
医師は、患者さんの状態をよく観察しながら、少量から開始したり、増量のペースをゆっくりにしたりするなど、注意深く投与を行います。

  • 心血管疾患のある人: 低血圧や不整脈、心筋梗塞の既往などがある場合、クエチアピンの血管拡張作用や不整脈誘発リスクによって症状が悪化する可能性があります。
  • 脳血管疾患のある人: 脳卒中の既往などがある場合、特に高齢者では脳血管性イベントのリスク上昇に注意が必要です。
  • 脱水状態の人: 脱水は起立性低血圧や腎機能障害を悪化させる可能性があります。
  • 肝機能障害のある人: クエチアピンは主に肝臓で代謝されるため、肝機能が低下していると薬の分解が遅れ、血中濃度が上昇しやすくなります。
    これにより、副作用が出やすくなるリスクがあります。
    肝機能障害の程度に応じて、用量の調整が必要となる場合があります。
  • 腎機能障害のある人: 腎臓からクエチアピンの代謝物が排泄されるため、腎機能が低下していると代謝物が蓄積し、副作用の原因となる可能性があります。
  • てんかんなどの痙攣性疾患のある人、またはこれらの既往歴のある人: クエチアピンは痙攣閾値(痙攣が起こりやすさ)を低下させる可能性があり、痙攣発作を誘発することがあります。
  • 糖尿病またはその既往歴・家族歴のある人: 前述の通り、クエチアピンは血糖値を上昇させ、糖尿病を悪化させるリスクがあるため、血糖値の monitoring を十分に行う必要があります。
  • 肥満の人: 糖尿病や脂質異常症などの代謝系副作用のリスクが高い可能性があります。
  • 高齢者: 後述します。
  • 薬物過敏症の既往歴のある人: クエチアピン以外の薬や物質でアレルギーを起こしたことがある場合、クエチアピンでもアレルギーを起こす可能性があります。
  • コンタクトスポーツを行う人: クエチアピンによる眠気や立ちくらみ、運動機能障害などが、怪我のリスクを高める可能性があります。

高齢者への投与について(認知症との関連)

高齢者では、一般的に生理機能(肝臓や腎臓の機能、代謝能力など)が低下しているため、薬が体内に留まりやすく、副作用が出やすい傾向があります。
そのため、クエチアピンも少量から開始するなど、慎重な投与が必要です。

特に重要なのは、前述の通り、高齢者における認知症に伴う精神症状(せん妄、興奮、攻撃性など)へのクエチアピンの使用は禁忌とされている点です。
これは、海外での臨床試験で、高齢の認知症患者に抗精神病薬を使用した場合、プラセボ(偽薬)と比較して死亡率が1.6~1.7倍増加することが示されたためです。
死因としては、脳血管性イベント(脳卒中や一過性脳虚血発作など)や心血管系イベント、肺炎などが報告されています。
したがって、認知症と診断されている高齢者に対して、クエチアピンを認知症による精神症状の治療目的で使用することは絶対に避ける必要があります。

ただし、統合失調症や双極性障害と診断されている高齢者で、これらの疾患の治療としてクエチアピンが必要な場合は、慎重にリスクとベネフィットを評価した上で、少量から開始し、注意深く経過を観察しながら投与されることがあります。

服用中の注意(車の運転、アルコールなど)

クエチアピンの服用中は、日常生活においていくつか注意すべき点があります。

  • 車の運転や危険を伴う機械の操作: クエチアピンは眠気や注意力・集中力の低下、めまいなどを引き起こす可能性があります。
    これらの症状が出ている間は、自動車の運転や、危険を伴う機械の操作は避ける必要があります。
    特に服用開始時や用量変更時には注意が必要です。
    症状が安定し、医師に確認を取るまでは控えるのが安全です。
  • アルコール: アルコールは中枢神経抑制作用を持ち、クエチアピンの鎮静作用や眠気を増強させる可能性があります。
    また、薬の代謝にも影響を与える可能性があります。
    クエチアピン服用中の飲酒は避けるのが賢明です。
  • グレープフルーツジュース: グレープフルーツジュースは、クエチアピンの代謝に関わる酵素(CYP3A4)の働きを阻害する作用があるため、クエチアピンの血中濃度を上昇させ、副作用が出やすくなる可能性があります。
    クエチアピン服用中は、グレープフルーツジュースの摂取は避けるか、医師に相談してください。
  • 他の薬との併用: 市販薬やサプリメントを含め、他の薬を服用する場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。
    思わぬ薬物相互作用によって、効果が弱まったり、副作用が強く出たりする可能性があります。
    特に、中枢神経を抑制する作用を持つ薬(睡眠薬、抗不安薬、抗ヒスタミン薬など)や、心臓に影響を与える可能性のある薬、血糖値に影響を与える薬との併用には注意が必要です。
  • 急な中止の回避: 自己判断でクエチアピンの服用を急に中止すると、離脱症状が現れる可能性があります(後述)。
    薬の量を減らしたり中止したりする場合は、必ず医師の指示に従い、徐々に減量することが重要です。

クエチアピンは「劇薬」指定されているか

結論から言うと、クエチアピンは「劇薬」には指定されていません。

医薬品医療機器等法(旧薬事法)において、「劇薬」とは、その毒性が強く、取り扱いに特に注意が必要な医薬品として指定されるものです。
劇薬に指定された医薬品は、容器や包装に「劇薬」の文字と「毒」または「劇」の文字を記載する義務があります。

クエチアピンは、その作用や副作用のリスクから、医師の処方箋が必要な医療用医薬品ですが、毒性の強さという観点からは劇薬の基準には該当しません。
しかし、医療用医薬品である以上、医師の診断と処方に基づいて、適切に使用されることが前提であり、自己判断での使用や、譲り渡し・譲り受けは法律で禁じられています。

クエチアピンの種類と剤形

クエチアピンには、いくつかの種類と剤形があり、症状や患者さんの状態によって使い分けられます。

錠剤と徐放錠(セロクエル、セロクエルXRなど)

クエチアピンの製剤には、大きく分けて「即放性製剤」と「徐放性製剤」があります。

  • 即放性製剤: 薬の成分が比較的早く溶け出し、体内に吸収されるタイプの錠剤です。
    先発品である「セロクエル錠」や、後発品(ジェネリック医薬品)の「クエチアピン錠」がこれにあたります。
    通常、1日に複数回(例:朝、夕、就寝前など)に分けて服用します。
    服用後比較的短時間で血中濃度がピークに達し、その後低下していきます。
  • 徐放性製剤: 薬の成分が時間をかけてゆっくりと溶け出し、体内に吸収されるタイプの錠剤です。
    先発品である「セロクエルXR錠」がこれにあたります(「XR」はExtended Releaseの略で、徐放性を意味します)。
    徐放錠は、通常1日1回の服用で済みます。
    成分がゆっくり放出されるため、血中濃度が比較的安定して維持され、即放性製剤で問題となるような血中濃度の急激な上昇や低下が抑えられます。
    これにより、効果が持続しやすく、副作用(特に眠気や立ちくらみなど、血中濃度のピークと関連する副作用)が軽減される可能性があるとされています。
    ただし、即放性製剤を徐放性製剤に切り替える際は、用量の調整が必要となる場合があります。
    また、徐放錠は割ったり砕いたりして服用すると、徐放性が失われてしまうため、そのまま服用する必要があります。

ジェネリック医薬品(クエチアピン錠)

クエチアピンの先発品である「セロクエル」の特許期間が満了したため、有効成分である「クエチアピン」を含む、様々な製薬会社からジェネリック医薬品が販売されています。
「クエチアピン錠」という名称で、多くの製薬会社から提供されており、剤形や添加物などがメーカーによって若干異なる場合があります。

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効成分、含有量、効果、効能、安全性などが同等であると国によって認められています。
最大のメリットは、先発医薬品よりも価格が安価であることです。
薬代の負担を軽減したい場合、医師や薬剤師にジェネリック医薬品への変更が可能か相談してみると良いでしょう。

ただし、セロクエルXR錠(徐放錠)については、まだジェネリック医薬品が発売されていない(2024年11月現在)ため、徐放錠を希望する場合はセロクエルXR錠を処方してもらうことになります。

製剤名 タイプ 剤形 主な特徴
セロクエル 先発品 錠剤 即放性。1日複数回服用。
クエチアピン ジェネリック 錠剤 即放性。先発品と同等。価格が安価。メーカー多数。
セロクエルXR 先発品 錠剤 徐放性。1日1回服用。血中濃度が安定しやすい。

(注:上記は一般的な情報であり、個別の製剤や状況については医師・薬剤師にご確認ください。)

クエチアピンの飲み方・用法用量

クエチアピンの飲み方や用量は、治療する疾患の種類、患者さんの年齢、症状の程度、体質などによって医師が個別に判断して決めます。
自己判断で用量を変更したり、服用を中止したりすることは絶対に避けてください。

疾患別の一般的な用法・用量

添付文書に記載されている標準的な用法・用量は以下の通りですが、これはあくまで目安であり、実際の処方は医師の判断によります。

統合失調症の場合:
通常、成人にはクエチアピンとして1回25mg、1日2または3回から服用を開始します。
その後、患者さんの状態に応じて徐々に増量され、通常1日量として150~600mgを服用します。
症状によっては1日750mgまで増量されることもあります。
維持量も患者さんによって異なります。
徐放錠(セロクエルXR)を使用する場合は、通常1日1回、少量から開始し、状態に応じて増量されます。

双極性障害における躁症状の改善の場合:
通常、成人にはクエチアピンとして1日100mgから服用を開始し、その後、患者さんの状態に応じて徐々に増量され、通常1日量として400~800mgを服用します。
1日2回に分けて服用することが一般的です。
徐放錠(セロクエルXR)を使用する場合は、通常1日1回、少量から開始し、状態に応じて増量されます。

双極性障害におけるうつ症状の改善の場合:
通常、成人にはクエチアピンとして1日50mgを就寝前に服用することから開始します。
その後、患者さんの状態に応じて徐々に増量され、通常1日量として300mgを就寝前に服用します。
徐放錠(セロクエルXR)を使用する場合も、同様に通常1日1回就寝前に服用します。

双極性障害の維持療法の場合:
双極性障害の躁症状またはうつ症状が改善された後、その維持療法として、通常1日量として300~800mgを服用します。
徐放錠(セロクエルXR)を使用する場合は、通常1日1回服用します。

服用時間は、症状や副作用(特に眠気)によって調整されることがあります。
例えば、眠気が強い場合は、夜や就寝前にまとめて服用することがあります。
食事の影響は少ないとされていますが、空腹時と食後で吸収速度が異なる可能性はあります。
一定のタイミング(例えば食後など)で服用することで、血中濃度をより安定させやすくなります。
医師の指示された方法で服用することが最も重要です。

飲み忘れた場合の対応

クエチアピンを飲み忘れた場合は、気づいた時点でできるだけ早く飲み忘れた分を服用してください。
ただし、次の服用時間が近い場合は、飲み忘れた分は服用せずに、次の服用時間に通常の量を服用してください。
2回分を一度に服用すること(倍の量を飲むこと)は絶対に避けてください。
過量投与となり、副作用のリスクが高まります。

飲み忘れが頻繁に起こる場合は、飲み忘れを防ぐための工夫(例えば、薬を飲む時間を決めておく、ピルケースを利用する、アラームをセットするなど)について医師や薬剤師に相談しましょう。

自己判断で中止することの危険性(離脱症状)

クエチアピンを自己判断で急に中止したり、大幅に減量したりすることは非常に危険です。
薬を中止・減量する場合は、必ず医師の指示のもと、通常は徐々に量を減らしていく必要があります。

クエチアピンを長期間服用していた場合、急な中止によって以下のような離脱症状(中断症候群とも呼ばれます)が現れる可能性があります。

  • 精神症状: 不安、焦燥感、興奮、不眠、イライラ感、落ち着きのなさ(アカシジアの悪化)、幻覚や妄想の再燃・悪化など。
  • 身体症状: 吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、頭痛、めまい、発汗、震え、筋肉痛、インフルエンザのような症状など。

これらの症状は、体が薬の存在に慣れてバランスを保っていた状態から、急に薬がなくなることによって起こる生体反応と考えられています。
離脱症状は、薬の減量ペースを緩やかにすることでリスクを減らすことができます。

また、精神疾患の治療薬を自己判断で中止することは、元の病気の症状を再燃・悪化させる最大の原因となります。
症状が良くなったと感じても、それは薬が効いているおかげかもしれません。
薬を続けるかどうかは、現在の症状、今後の再発リスク、副作用の状況などを総合的に判断して医師と相談して決めるべきです。

症状が改善したからといってすぐに中止するのではなく、医師と十分に話し合い、必要に応じて維持療法に移行したり、適切な時期に適切なペースで減量・中止したりすることが、病気の再発を防ぎ、安定した状態を維持するために最も重要です。

クエチアピンに関するよくある質問

クエチアピンについて、患者さんやそのご家族からよく聞かれる質問とその回答をまとめました。

クエチアピンは何に効く薬ですか?

クエチアピンは主に、統合失調症双極性障害(躁うつ病)の治療に用いられる薬です。
統合失調症では、幻覚や妄想、意欲低下などの症状を改善します。
双極性障害では、躁状態とうつ状態の両方の症状を抑え、気分の波を安定させる効果が期待できます。
医師の判断により、不眠や不安などの他の症状に対して適応外で使用されることもありますが、これは医師の専門的な判断によるものです。

クエチアピンの重大な副作用は?

稀ですが、以下のような重大な副作用が報告されています。

  • 悪性症候群: 発熱、筋肉のこわばり、意識障害など
  • 高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡: のどの渇き、多飲、多尿、体重減少、意識障害など
  • 横紋筋融解症: 筋肉痛、脱力感、赤褐色尿
  • 遅発性ジスキネジア: 口や手足の不随意運動
  • QT延長: 心電図異常、重い不整脈のリスク
  • 無顆粒球症、白血球減少: 発熱、のどの痛み(感染の兆候)
  • 肝機能障害: 黄疸、倦怠感
  • 血栓塞栓症: 足の痛みや腫れ、息切れ、胸の痛み

これらの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

クエチアピンはなぜ禁忌なのですか?

特定の疾患や薬剤との併用でクエチアピンが禁忌となるのは、安全性が確保できないためです。
例えば、特定の薬剤と併用するとクエチアピンの血中濃度が異常に高くなり、重篤な副作用のリスクが上昇します。
また、高齢の認知症患者さんへの使用は、脳血管性イベントなどによる死亡率を増加させるリスクがあるため禁忌とされています。
必ず現在服用中の薬や、持病、アレルギーなどを医師に正確に伝えてください。

クエチアピンは眠剤ですか?

クエチアピンは、分類としては抗精神病薬であり、本来は統合失調症や双極性障害の治療薬です。
しかし、クエチアピンには強い鎮静作用があるため、その副作用としての眠気を利用して、不眠に対して低用量で「適応外」で使用されることがあります。
ただし、これは保険適用外となる場合があり、不眠症の第一選択薬ではありません。
眠気を目的として使用する場合でも、必ず医師の処方と指示が必要です。

クエチアピンは太りますか?

クエチアピンを含む一部の抗精神病薬は、体重増加を引き起こしやすいことが知られています。
食欲増進作用や代謝への影響が関与していると考えられています。
体重増加は糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めるため、服用中は体重管理に注意が必要です。
体重の増加が気になる場合は、食事や運動について医師や管理栄養士に相談しましょう。

クエチアピンは「やばい薬」と言われるのはなぜですか?

「やばい薬」といった表現は、薬の作用や副作用に対する誤解や偏見から生じることがあります。
クエチアピンは、精神疾患という脳の機能に関わる病気に作用する薬であり、強力な効果を持つ一方で、眠気、体重増加、まれな重大な副作用などの可能性があります。
また、自己判断での急な中止による離脱症状もつらい経験となることがあります。
これらの点が強調されたり、誤った情報が広まったりすることで、ネガティブなイメージにつながるのかもしれません。

しかし、クエチアピンは、統合失調症や双極性障害といった重い精神疾患で苦しむ多くの患者さんにとって、症状を改善し、社会生活を送る上で非常に重要な役割を果たす有効な治療薬です。
適切に診断された上で、医師の指示通りに服用し、定期的な診察を受けていれば、リスクを管理しながら安全に使用できる薬です。
正しい知識を持ち、医師と連携しながら治療を進めることが重要です。
インターネット上の不確実な情報に惑わされないようにしましょう。

クエチアピンの服用に関する相談先

クエチアピンの服用に関して不安なこと、疑問に思うこと、副作用と思われる症状がある場合は、以下の専門家や機関に相談してください。

  • 主治医(精神科医・心療内科医): 薬の効果や副作用、飲み方、病状について最も詳しく知っている専門家です。
    遠慮なく何でも相談しましょう。
    症状の変化や気になる副作用は、具体的に伝えると診断や対応に役立ちます。
  • 薬剤師: 薬の専門家です。
    薬の正しい飲み方、注意点、他の薬との飲み合わせ、副作用について詳しく説明してくれます。
    お薬手帳を活用し、服用しているすべての薬やサプリメントを伝えるようにしましょう。
  • 看護師: 服薬の状況や、体調の変化について日常的に相談できる身近な存在です。
    医師への橋渡しをしてくれることもあります。
  • 医療機関の相談窓口: 多くの精神科病院やクリニックには、患者さんやご家族からの相談を受け付ける窓口があります。
    心理士、精神保健福祉士などが対応してくれることもあります。
  • 地域の精神保健福祉センター: 都道府県や政令指定都市に設置されている専門機関です。
    精神的な健康に関する相談や情報提供を行っています。

クエチアピンの服用は、医師との信頼関係のもとで行われるべき治療です。
一人で悩まず、専門家のサポートを積極的に利用しましょう。

参考文献

  • セロクエル錠添付文書
  • セロクエルXR錠添付文書
  • クエチアピン錠各社添付文書
  • 今日の治療薬 解説と便覧
  • 精神疾患の治療ガイドライン各版(統合失調症、双極性障害など)
  • その他、信頼できる医学専門書、論文、公的機関の情報

(注:上記は一般的な参照元であり、特定の版や論文を示すものではありません。)

監修者情報

本記事は、精神科医〇〇医師に監修いただきました。〇〇医師は、精神科疾患全般の診療経験が豊富で、特に統合失調症や双極性障害の薬物療法に精通しています。(※これは例です。実際の監修者がいればその情報を記載してください。)

免責事項: 本記事は、クエチアピンに関する一般的な情報提供を目的として作成されたものであり、医学的な診断や治療法を推奨するものではありません。個々の症状や治療については、必ず医師の診断と指示に従ってください。本記事の情報に基づくいかなる行為によって生じた結果についても、当サイトは一切の責任を負いません。


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