MENU

二時間おきに目が覚めるのは病気?原因と改善策を解説

二時間おきに目が覚める、そんな夜は心身ともに休まらず、つらいものですよね。「もしかして何か病気なのだろうか?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

夜中に何度も目が覚めてしまうこの症状は、「中途覚醒(ちゅうとかくせい)」と呼ばれ、不眠症の一種として知られています。多くの場合、原因は一つではなく、生活習慣やストレス、あるいは何らかの身体的な問題など、複数の要因が絡み合って起こることがあります。

この記事では、二時間おきに目が覚める症状について、それがどのような状態なのか、考えられる原因や背景にある病気、そして今日からできる改善策から専門医に相談すべきタイミングまでを詳しく解説します。つらい夜から解放され、健やかな毎日を取り戻すための一助となれば幸いです。

\当日のオンライン診察も/ \通院対応するなら/
初診料 3,850円〜 無料
診断書
当日発行OK

発行可能
薬代(1ヶ月) 1,100円~ 薬に頼らない治療
診療時間 10:00~24:00 10:00-19:00
お薬お届け 翌日以降
おすすめ
ポイント
初診から診断書を発行可能
完全オンライン
品川駅徒歩1分
様々な診察対応可能
公式 オンライン心療内科メンクリの公式サイトへ サイトから予約する
\即日のご相談ならオンライン診療で/
\対面診察するなら/
目次

二時間おきに目が覚めるのは中途覚醒?

夜中に一度眠りについた後、途中で目が覚めてしまい、その後なかなか寝付けない、あるいは再び眠りについても短い時間でまた目が覚めてしまう状態を「中途覚醒」と呼びます。「二時間おきに目が覚める」という訴えは、まさにこの中途覚醒の典型的な症状と言えます。

中途覚醒は、不眠症の主な4つのタイプ(入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害)のうちの一つです。特に年齢を重ねると、睡眠の質が変化し、中途覚醒が起こりやすくなる傾向がありますが、若い世代でも様々な原因によって引き起こされることがあります。

中途覚醒の症状と基準

中途覚醒の症状は、文字通り「睡眠中に何度も目が覚めること」です。具体的には、以下のような状態が挙げられます。

  • 夜中に一度目が覚めると、その後30分以上眠りにつけない。
  • 一晩に何度も(例えば二時間おきに)目が覚めてしまう。
  • 目が覚めるたびに、頭が冴えてしまい、眠ろうとしても眠れない。

これらの症状が、週に3回以上あり、それが3ヶ月以上続いている場合、臨床的に「不眠症」と診断されることがあります。厚生労働省のサイトでも、中途覚醒は「睡眠障害の一つの症状で、夜中に何回も目覚め、再入眠が困難な状態をいいます。週の半分以上でそのような現象があり、不快を伴う時に症状としてとらえます」と解説されています[^1]。ただし、これはあくまで一般的な診断基準の一つであり、症状の程度やそれが日常生活に与える影響(日中の眠気、倦怠感、集中力の低下など)も考慮されます。

一時的に環境が変わったり、強いストレスを感じたりしたことで、たまたま夜中に目が覚めることは誰にでも起こり得ます。問題となるのは、この状態が慢性的に続き、日中の活動に支障をきたしている場合です。二時間おきに目が覚める状態が長く続いている場合は、単なる寝不足と軽視せず、原因を探り、適切な対策を講じることが重要です。

二時間おきに目が覚める原因

夜中に二時間おきに目が覚める原因は多岐にわたります。一つだけの原因ではなく、いくつかの要因が複合的に影響していることも少なくありません。主な原因としては、睡眠環境や生活習慣、ストレスや精神的な要因、そして身体的な問題や病気が挙げられます。

睡眠環境や生活習慣

私たちの睡眠は、日々の習慣や寝室の環境に大きく左右されます。二時間おきに目が覚める症状も、これらの要因が深く関わっている可能性があります。

  • 不適切な睡眠環境: 寝室の温度や湿度が快適な範囲を超えている(暑すぎる、寒すぎる)、明るすぎる(街灯や電子機器の光)、騒がしい(外部の音、同室者のいびきなど)といった環境は、睡眠を浅くし、夜間の覚醒を招きやすくなります。
  • 寝る前の刺激物摂取: 就寝前にカフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、エナギードリンクなど)やアルコールを摂取すると、入眠が妨げられたり、睡眠が浅くなったりします。特にアルコールは、一時的に眠気を誘いますが、体内で分解される過程で睡眠を妨害し、夜中や明け方に目が覚める原因となります。喫煙もニコチンの覚醒作用により睡眠を妨げることがあります。
  • 寝る直前のブルーライト: スマートフォンやタブレット、パソコンなどの画面から発せられるブルーライトは、脳を覚醒させ、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。寝る直前までこれらの機器を使用していると、スムーズな入眠が難しくなるだけでなく、睡眠の質が低下し、中途覚醒を引き起こすことがあります。
  • 不規則な生活リズム: 毎日バラバラな時間に寝たり起きたりしていると、体内時計が乱れ、自然な睡眠・覚醒のリズムが崩れてしまいます。週末の寝だめなども、体内時計を狂わせる一因となり得ます。
  • 日中の活動不足・過多: 適度な運動は良い睡眠に繋がりますが、全く運動しない、あるいは就寝直前に激しい運動をすると、睡眠の質に悪影響を与えることがあります。また、日中に光を浴びる時間が少ないことも、体内時計のリズムを崩す原因となります。

日本睡眠学会の論文でも、中途覚醒と生活習慣の関連性が分析されており、ストレス要因との相関が示されています[^2]。

ストレスや精神的な要因

心の状態は、睡眠に非常に大きな影響を与えます。ストレスや精神的な問題は、二時間おきに目が覚める症状の最も一般的な原因の一つとされています。

  • 日常生活のストレス: 仕事の悩み、人間関係のトラブル、経済的な不安など、日常生活で感じる様々なストレスは、脳を常に緊張状態に置きます。これにより、寝ている間も脳が十分に休めず、睡眠が浅くなったり、不安や考え事が頭から離れずに夜中に目が覚めたりすることがあります。
  • 精神的な疾患: うつ病、不安障害、適応障害などの精神疾患は、しばしば睡眠障害を伴います。特にうつ病では、早朝覚醒(予定より早く目が覚めてしまう)が典型的ですが、中途覚醒も頻繁に起こります。不安障害では、漠然とした不安や心配事が原因で寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりすることがあります。

適応障害など精神疾患との関連

適応障害は、特定のストレス原因(仕事、人間関係など)によって引き起こされる心身の不調であり、睡眠障害もその症状の一つとして現れやすいです。ストレスが解消されれば改善に向かうことが多いですが、ストレスが続くと症状も長引く可能性があります。

うつ病や不安障害といった精神疾患においては、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで、睡眠を調節する機能に異常が生じることがあります。これにより、寝つきが悪くなる(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)、または長時間寝ても疲れが取れない(熟眠障害)といった様々なタイプの不眠が現れます。二時間おきに目が覚める症状が、気分の落ち込み、意欲の低下、強い不安感などを伴う場合は、精神疾患との関連を疑い、専門医に相談することが重要です。

身体的な問題や病気

睡眠そのものに直接関連する病気や、その他の身体的な疾患が、夜間の覚醒を引き起こすことがあります。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に繰り返し呼吸が止まったり、浅くなったりすることを特徴とする病気です。呼吸が停止するたびに体内の酸素濃度が低下し、脳が覚醒して呼吸を再開させようとします。この覚醒は、完全に目が覚めることもあれば、本人は気づかない程度の浅い覚醒であることもあります。しかし、この繰り返しが睡眠を断片化させ、二時間おき、あるいはもっと頻繁に目が覚める原因となります。日本呼吸器学会が定めるSASの診断基準では、中途覚醒を引き起こすメカニズムが医学的に解説されています[^4]。

睡眠時無呼吸症候群の典型的な症状には、大きないびき(特に途中で止まる)、日中の強い眠気、起床時の頭痛、集中力や記憶力の低下などがあります。肥満の方に多い傾向がありますが、痩せている方でも起こることがあります。放置すると、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などの重篤な病気を引き起こすリスクが高まるため、心当たりのある場合は速やかに専門医に相談すべきです。

むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害

  • むずむず脚症候群: 就寝時や休息中に、主に脚に不快な感覚(むずむず、かゆみ、痛み、虫が這うような感覚など)が現れ、じっとしているのが辛くなる病気です。この不快感を和らげるために、脚を動かしたり、寝床から起き上がったりせざるを得なくなり、これが原因で寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりします。
  • 周期性四肢運動障害: 睡眠中に、本人の意思とは関係なく、手足(特に脚)が周期的にピクッと動く病気です。この動きによって、本人や同室者が目が覚めてしまい、睡眠が妨げられます。中途覚醒や熟眠感の欠如の原因となることがあります。

加齢や更年期の影響

年齢を重ねると、睡眠の構造が自然と変化します。深い睡眠が減り、浅い睡眠が増える傾向があるため、ちょっとした物音や光、尿意などで目が覚めやすくなります。また、睡眠を調節するホルモンであるメラトニンの分泌量も減少すると言われています。

女性の場合、閉経期前後(更年期)には、女性ホルモンのバランスが大きく変動します。これにより、ほてり(ホットフラッシュ)、発汗、動悸、イライラといった更年期特有の症状が現れることがあり、これらの不快な症状が睡眠を妨げ、中途覚醒の原因となることがあります。

その他の身体疾患

上記以外にも、様々な身体疾患が睡眠を妨げ、中途覚醒を引き起こす可能性があります。

  • 夜間頻尿: 就寝中に何度もトイレに行くために目が覚める状態です。加齢、前立腺肥大、糖尿病、心臓や腎臓の病気などが原因となります。
  • 痛みやかゆみ: 関節炎、神経痛、頭痛、アトピー性皮膚炎など、慢性の痛みやかゆみを伴う疾患は、不快感によって睡眠が中断され、夜中に目が覚める原因となります。
  • 呼吸器疾患: 喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などがある場合、夜間に咳や呼吸困難が悪化し、目が覚めることがあります。
  • 消化器疾患: 胃食道逆流症(逆流性食道炎)による胸焼けやげっぷ、胃痛などが夜間に起こり、睡眠を妨げることがあります。
  • 心不全: 心臓の機能が低下している場合、夜間に息苦しさが増したり、むくみによる夜間頻尿が生じたりして、睡眠が中断されることがあります。
  • 薬の副作用: 一部の薬剤(降圧剤、ステロイド、気管支拡張剤など)には、睡眠を妨げる副作用がある場合があります。

このように、二時間おきに目が覚める原因は多岐にわたるため、症状が続く場合は自己判断せず、専門医に相談して原因を特定することが重要です。

二時間おきに目が覚める場合に考えられる病気

夜中に二時間おきに目が覚めるという症状は、単なる一時的な寝不足ではなく、特定の病気のサインである可能性も考えられます。考えられる主な病気をいくつかご紹介します。

中途覚醒型の不眠症

最も直接的に関連するのは、不眠症のうち「中途覚醒型」と診断されるケースです。これは、寝つきは悪くないものの、睡眠中に何度も目が覚めてしまい、その後なかなか眠りにつけない状態が慢性的に続くものを指します。前述の通り、週に3回以上、3ヶ月以上にわたってこの症状があり、日中の生活に支障が出ている場合に診断されることがあります。

中途覚醒型の不眠症は、特定の原因が見当たらない「精神生理性不眠症」として扱われることもあれば、上記で挙げたような様々な原因(ストレス、生活習慣の乱れ、身体疾患など)が背景にある「特定の原因による不眠症」として診断されることもあります。適切な診断には、医師による問診や睡眠日誌の確認などが重要となります。厚生労働省は、不眠症対策の公式ガイドラインを公開しており、中途覚醒を含む睡眠障害の対処法が医学的根拠に基づき記載されています[^3]。

睡眠関連呼吸障害

睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの睡眠関連呼吸障害は、夜間の覚醒の重要な原因の一つです。睡眠中に気道が狭くなったり塞がったりすることで呼吸が一時的に停止し、体内の酸素不足を感知した脳が覚醒して呼吸を再開させます。この一連のプロセスが繰り返されることで、睡眠が何度も中断され、二時間おきといった頻繁な覚醒につながります。

睡眠時無呼吸症候群は、いびきや日中の眠気といった分かりやすい症状を伴うことが多いですが、自覚症状が乏しい場合もあります。しかし、放置すると心血管系の病気リスクを高めるため、疑わしい場合は睡眠外来や呼吸器内科などで精密検査を受けることが強く推奨されます。簡易検査や終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)によって診断が確定されます。

精神疾患による睡眠障害

ストレスや心理的な負担が大きい場合、それが引き金となって精神疾患を発症し、その症状として睡眠障害が現れることがあります。うつ病、不安障害、パニック障害、適応障害などは、中途覚醒を含む様々なタイプの不眠を伴うことが多い病気です。

これらの疾患では、心の不調が脳の機能に影響を与え、睡眠を調節するメカニズムがうまく働かなくなります。例えば、うつ病では脳の覚醒レベルが高まりやすく、夜中に一度目が覚めると、抑うつ気分や不安感によって再び眠りにつくことが難しくなります。精神疾患が疑われる場合は、精神科や心療内科を受診し、心のケアと並行して睡眠障害の治療を行うことが重要です。抗うつ薬や抗不安薬が睡眠を改善することもありますが、医師と相談しながら適切な治療法を選択する必要があります。

これらの病気は、二時間おきに目が覚める症状の背後に隠れている可能性のある代表的なものです。自己診断は難しいため、症状が続く場合は必ず専門医の診察を受けるようにしましょう。

二時間おきに目が覚める状態を改善するには

二時間おきに目が覚めるつらい症状を改善するためには、原因に応じたアプローチが必要です。まずは自分でできるセルフケアや生活習慣の見直しから始め、それでも改善が見られない場合や、特定の病気が疑われる場合は専門医に相談することが重要です。厚生労働省の不眠症対策ガイドラインも参考にしながら、対処法を検討しましょう[^3]。

セルフケアと生活習慣の見直し

多くの睡眠問題は、日々の習慣や環境を整えることで改善が見込めます。今日から始められるセルフケアのポイントをいくつかご紹介します。

  • 規則正しい生活を送る: 毎日できるだけ同じ時間に寝て、同じ時間に起きるようにしましょう。休日も平日との差を1~2時間以内にとどめると、体内時計のリズムが安定しやすくなります。朝起きたらすぐにカーテンを開けて日光を浴びることも、体内時計のリセットに効果的です。
  • 快適な睡眠環境を作る: 寝室の温度は18~22℃程度、湿度は50~60%程度が理想的とされています。寝具は体に合った快適なものを選びましょう。光や騒音を遮断するために、厚手のカーテンを使ったり、耳栓を活用したりするのも有効です。
  • 寝る前のカフェイン・アルコール・ニコチンを避ける: これらは睡眠を妨げる刺激物です。特にカフェインは覚醒作用が長く続くため、就寝の数時間前からは摂取を控えましょう。アルコールは一時的な寝つきの改善には繋がりますが、睡眠の質を低下させ、夜中の覚醒を招くため避けるのが望ましいです。
  • 寝る直前のスマホ・PC使用を控える: 就寝前1~2時間は、スマートフォンやパソコン、タブレットなどの使用を避けましょう。画面から発せられるブルーライトは脳を覚醒させてしまいます。代わりに、読書や音楽鑑賞、軽いストレッチなど、リラックスできる活動を取り入れるのがおすすめです。
  • 適度な運動を取り入れる: 日中に適度な運動をすると、夜に質の良い睡眠が得られやすくなります。ただし、就寝直前の激しい運動は体を興奮させてしまうため避け、寝る数時間前までに済ませるようにしましょう。
  • 寝床は眠るためだけの場所にする: 寝床で考え事をしたり、スマートフォンを操作したりする習慣があると、「寝床=眠れない場所」と脳が認識してしまうことがあります。寝床は基本的に睡眠と性行為のためだけの場所とし、眠れないときは一度寝床から出て、眠気を感じてから戻るようにしましょう。
  • 寝る前の食事は控える: 就寝直前の食事は、消化のために胃腸が活動し、睡眠を妨げることがあります。寝る3時間前までには食事を済ませるのが理想です。
  • リラクゼーションを取り入れる: 寝る前に温かいお風呂に入る(就寝1~2時間前に体温を上げ、下がる過程で眠気を誘う)、アロマテラピー、腹式呼吸、軽い瞑想など、自分がリラックスできる方法を見つけて実践するのも効果的です。

専門医に相談するタイミング

セルフケアや生活習慣の見直しを試みても症状が改善しない場合や、症状が重く日常生活に大きな支障が出ている場合は、迷わず専門医に相談することが重要です。特に、特定の病気が疑われるような症状を伴う場合は、早期の受診が望ましいです。

どんな場合に受診を検討すべきか

以下のような場合は、専門医の診察を受けることを強く検討してください。

  • 二時間おきに目が覚める症状が、数週間以上にわたって続き、改善の兆しが見られない。
  • 日中の強い眠気、倦怠感、集中力や記憶力の低下、イライラなどがあり、仕事や学業、日常生活に支障が出ている。
  • 大きないびきをかく(特に途中で呼吸が止まることがある)、夜中に息苦しさで目が覚める、日中の居眠りが頻繁であるなど、睡眠時無呼吸症候群が疑われる症状がある。
  • 寝る前に脚に不快な症状(むずむず、痛みなど)が現れ、動かさずにはいられない、または睡眠中に手足が無意識に動いていると指摘されたことがある。
  • 気分の落ち込み、強い不安感、無気力など、精神的な症状を伴っている。
  • 夜間に何度もトイレに立つ必要がある、体に痛みやかゆみがあるなど、他の身体的な症状がある。
  • 市販の睡眠改善薬やサプリメントを試したが効果がない、あるいは症状が悪化した。

これらの症状は、不眠症だけでなく、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、あるいはうつ病や不安障害といった、専門的な診断と治療が必要な病気が背景にある可能性を示唆しています。

何科を受診すれば良い?

睡眠に関する悩みは、どの科に相談すれば良いのか迷う方もいらっしゃるかもしれません。いくつか考えられる受診先と、それぞれの特徴を以下にまとめます。

受診科 主な対象となる症状や病気 特徴
睡眠外来・睡眠センター 不眠症全般、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、ナルコレプシーなど、様々な睡眠障害 睡眠専門の医師が在籍し、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)などの専門的な検査や治療が行える。睡眠障害全般に対応できる。
精神科・心療内科 ストレス、うつ病、不安障害、適応障害など、精神的な問題に伴う睡眠障害 心のケアと並行して睡眠障害の治療を行う。ストレスや気分の落ち込み、不安が強い場合に適している。
呼吸器内科 睡眠時無呼吸症候群、喘息、COPDなど、呼吸器系の問題に伴う睡眠障害 いびきや息苦しさが主な症状の場合に適している。簡易検査やPSG検査が可能な施設が多い。
神経内科 むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害、レストレスレッグス症候群など 手足の不快な感覚や不随意運動が原因で睡眠が妨げられている場合に適している。
かかりつけ医(内科など) まずは一般的な健康状態や、他の身体疾患との関連を相談したい場合 最初の一歩として相談しやすい。専門的な治療が必要な場合は、適切な専門科を紹介してもらえることが多い。
泌尿器科 夜間頻尿が主な原因と考えられる場合(特に男性の前立腺肥大など) 夜間頻尿の原因を特定し、治療を行う。

まずは、かかりつけ医に相談してみるのが良いでしょう。現在の症状や既往歴などを踏まえて、適切な専門科を紹介してもらえることが多いです。もし、お住まいの地域に睡眠専門外来がある場合は、直接そちらを受診するのも有効です。日本睡眠学会のウェブサイトなどで、専門医や認定医療機関を検索することができます。

専門医は、問診や睡眠日誌、必要に応じて睡眠検査などを行い、症状の原因を正確に診断します。診断に基づいて、生活習慣指導、認知行動療法、薬物療法(睡眠導入剤、抗うつ薬、CPAP療法など)といった適切な治療法を提案してくれます。

二時間おきに目が覚める症状は、放置すると心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。一人で悩まず、専門家のサポートを受けながら改善を目指しましょう。

まとめ:二時間おきに目が覚める症状でお悩みの方へ

夜中に二時間おきに目が覚めてしまうという症状は、心身に大きな負担をかけ、日中の活動にも影響を及しかねないつらいものです。この状態は「中途覚醒」と呼ばれ、様々な原因によって引き起こされます。

原因としては、寝室の環境や寝る前の習慣といった生活習慣の乱れ、仕事や人間関係からくるストレス、そして睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、うつ病、不安障害などの身体的・精神的な病気が考えられます。特に、いびきや日中の強い眠気、脚の不快感、気分の落ち込みといった他の症状を伴う場合は、特定の病気が隠れている可能性も十分にあります。

改善のためには、まずは規則正しい生活を送る、快適な睡眠環境を整える、寝る前のカフェインやアルコール、スマートフォンの使用を控えるといったセルフケアや生活習慣の見直しから始めることが重要です。これらの工夫によって、症状が軽減されることも少なくありません。厚生労働省の不眠症対策に関する情報も参考になるでしょう[^3]。

しかし、セルフケアを試しても改善が見られない場合や、日中の活動に支障が出ている場合、あるいは特定の病気を疑わせる症状がある場合は、迷わず専門医に相談してください。睡眠外来、精神科、呼吸器内科、神経内科など、症状に応じて適切な専門科があります。専門医は、正確な診断に基づき、薬物療法や認知行動療法、必要に応じた医療機器の使用など、あなたに合った治療法を提案してくれます。

二時間おきに目が覚める症状は、適切な対処によって改善が見込めることがほとんどです。一人で抱え込まず、まずは生活習慣を見直し、必要であれば専門家の助けを借りて、健やかな睡眠を取り戻しましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、病気の診断や治療を推奨するものではありません。ご自身の症状については、必ず医療機関で医師の診断を受けてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次