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寝ても疲れが取れない20代の原因は?今日からできる対策と病気のサイン

「毎日しっかり寝ているはずなのに、どうも疲れが取れない…」特に20代のあなたは、そんな悩みを抱えていませんか?体力があるはずの若い世代なのに、なぜかだるさが抜けない、朝起きるのがつらい。その疲れ、もしかしたら体のSOSかもしれません。この記事では、20代に特有の「寝ても取れない疲れ」の原因を掘り下げ、今日からすぐに実践できる具体的な対策、そして隠れた病気の可能性まで、私が専門的な視点も踏まえながら分かりやすく解説します。読み終える頃には、あなたの疲労の原因が見えてきて、活力を取り戻すための道筋がきっと見つかるはずです。

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なぜ?寝ても疲れが取れない20代に考えられる主な原因

20代という若さでありながら「寝ても疲れが取れない」と感じるのには、様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。単なる睡眠不足だと片付けられない、体のサインを見逃さないことが大切です。ここでは、20代のあなたに特に考えられる主な原因を詳しく見ていきましょう。

睡眠時間や睡眠の質の不足

まず最も直接的な原因として挙げられるのが、睡眠そのものの問題です。「寝ているはずなのに」と感じていても、実は必要な睡眠時間が確保されていなかったり、睡眠の質が著しく低下していたりする可能性があります。

20代に必要な睡眠時間

一般的に、成人に必要な睡眠時間は7〜8時間と言われています。20代は特に活動的であり、脳や体が日中の活動で受けたダメージを修復するために十分な睡眠が必要です。しかし、仕事や学業、プライベートの充実に追われ、ついつい睡眠時間を削ってしまう人も多いのではないでしょうか。毎日6時間未満の睡眠が続くと、脳機能や身体機能が十分に回復せず、慢性的な疲労感につながります。

睡眠の質の低下

睡眠時間だけではなく、その「質」も非常に重要です。たとえ長時間寝ていても、眠りが浅く途中で何度も目が覚めてしまったり、寝てもスッキリした感覚が得られない場合は、睡眠の質が低下しているサインです。睡眠の質が低下する原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 寝る前のスマホ・PC使用: ブルーライトが脳を覚醒させ、入眠を妨げます。
  • 寝る前のカフェイン・アルコール摂取: 睡眠を浅くし、夜中に目が覚める原因になります。
  • 不規則な就寝・起床時間: 体内時計が乱れ、深い睡眠が得られにくくなります。
  • 寝室環境の不備: 寝室が明るすぎる、うるさい、温度や湿度が適切でないなど。
  • ストレスや悩み: 精神的な緊張が睡眠を妨げます。

質の低い睡眠では、疲労回復や体組織の修復、記憶の整理などが十分に行われません。結果として、朝起きても体が重く、日中の活動に必要なエネルギーが不足し、慢性的な疲労感を感じやすくなります。

日常的なストレスの蓄積

20代は、社会人としてのスタートを切ったり、学業が忙しくなったり、人間関係が変化したりと、ライフイベントが多い時期です。それに伴い、精神的・肉体的なストレスにさらされる機会も増えます。ストレスは心だけでなく、体にも大きな影響を与え、疲労の大きな原因となります。

ストレスが体に与える影響

ストレスを感じると、私たちの体は「コルチゾール」などのストレスホルモンを分泌して対抗しようとします。適度なストレスはパフォーマンスを高めることもありますが、慢性的に強いストレスにさらされると、常に体が緊張状態になり、疲労が蓄積しやすくなります。

  • 自律神経の乱れ: ストレスは交感神経を優位にし続け、リラックスに必要な副交感神経の働きを抑制します。これにより、心拍数の増加、筋肉の緊張、消化不良、血行不良などが起こり、疲労感が強まります。特に睡眠中は副交感神経が優位になるべき時間ですが、ストレスがあるとそれが妨げられ、睡眠の質が低下します。
  • ホルモンバランスの乱れ: コルチゾールの過剰な分泌は、他のホルモン(成長ホルモン、性ホルモンなど)のバランスも崩す可能性があります。成長ホルモンは疲労回復や体組織の修復に重要であり、その分泌が抑制されると疲労が抜けにくくなります。
  • 免疫力の低下: 慢性的なストレスは免疫システムにも悪影響を与え、風邪をひきやすくなるなど、体調不良を引き起こし、疲労感を増幅させます。

20代特有のストレス要因

  • 仕事・学業: 新しい環境への適応、責任の増加、成果へのプレッシャー、人間関係など。
  • 人間関係: 友人、恋人、家族、職場の同僚など、様々な人間関係における悩みや摩擦。
  • 将来への不安: キャリア、経済状況、結婚など、将来に対する漠然とした不安。
  • SNSの影響: 他者との比較、情報過多による疲弊。

これらのストレスが解消されずに蓄積されると、心身ともに疲弊し、「寝ても疲れが取れない」状態へとつながっていきます。

食事や運動などの生活習慣の乱れ

日々の生活習慣は、私たちの体の状態、ひいては疲労感に大きく影響します。特に20代は、仕事やプライベートの忙しさから、生活習慣が乱れがちな傾向にあります。

不規則な食事・偏食

  • 食事を抜く: 朝食を抜いたり、食事の時間が不規則だったりすると、血糖値が不安定になりやすく、疲労感や集中力の低下を招きます。
  • 偏った食事: インスタント食品や外食が多くなり、栄養バランスが偏ると、体にエネルギーを供給するために必要な栄養素が不足し、疲労回復が滞ります。特に糖質や脂質の多い食事は、消化に負担をかけ、疲労を増幅させることがあります。
  • 過度なダイエット: 必要なカロリーや栄養素が不足し、体がエネルギー不足に陥り、強い疲労感や倦怠感を引き起こします。

運動不足

体を動かさないと、血行が悪くなり、疲労物質が体に溜まりやすくなります。また、筋肉量が減ると基礎代謝が落ち、体が疲れやすくなります。運動はストレス解消効果もあり、運動不足は心身両面の疲労につながります。

夜更かし・飲酒・喫煙

  • 夜更かし: 前述の睡眠不足や睡眠の質の低下に直結します。
  • 過度な飲酒: アルコールは分解する際に体に負担をかけ、睡眠の質も低下させます。翌日に疲労感が残る原因となります。
  • 喫煙: 喫煙は血管を収縮させ、血行を悪くします。これにより、体の隅々まで酸素や栄養が行き届きにくくなり、疲労を感じやすくなります。また、喫煙はビタミンCを大量に消費するため、疲労回復に必要な栄養素が不足しがちになります。

これらの生活習慣の乱れは、体全体のコンディションを悪化させ、「寝ても疲れが取れない」状態を招く要因となります。

栄養バランスの偏りや特定の栄養素不足

私たちの体は、食事から摂取する様々な栄養素をエネルギー源とし、また体の機能を維持・修復しています。特定の栄養素が不足すると、エネルギーを作り出す効率が悪くなったり、疲労回復に必要な体の機能が十分に働かなくなったりして、疲労感が強まります。

現代の食生活と栄養不足

現代社会では、加工食品の普及や手軽な外食の利用が増え、見かけ上はカロリーを摂取できていても、ビタミンやミネラルといった微量栄養素が不足しがちな人が増えています。特に20代は、一人暮らしを始めたり、仕事が忙しくて自炊の時間が取れなかったりすることで、食事が偏りやすい傾向があります。

疲労と関連の深い主な栄養素

栄養素 主な働き 不足すると起こりやすいこと(疲労との関連) 主な含まれる食品
ビタミンB群 糖質、脂質、タンパク質をエネルギーに変える補酵素として働く。神経機能の維持。 エネルギー産生が滞り、疲労感や倦怠感が起こりやすい。神経系の不調(イライラなど)につながることも。 豚肉、レバー、魚、穀類、豆類、緑黄色野菜
鉄分 血液中で酸素を運ぶヘモグロビンの構成成分。エネルギー代謝にも関与。 酸素運搬能力が低下し、全身の細胞に酸素が十分に行き渡らなくなる(貧血)。息切れ、めまい、強い疲労感の原因となる。特に女性は不足しやすい。 レバー、赤身肉、ほうれん草、プルーン、ひじき
マグネシウム 300種類以上の酵素の働きを助ける。エネルギー産生、神経機能、筋肉の収縮・弛緩に関与。 エネルギー産生効率の低下、筋肉の痙攣や疲労、精神的な不安定感など。 種実類(アーモンド、カシューナッツ)、大豆製品、海藻類、ほうれん草、バナナ
タンパク質 体の細胞や組織(筋肉、臓器、皮膚など)を作る主要な材料。酵素やホルモンの材料にもなる。 筋肉量の低下、体組織の修復の遅れ、免疫力の低下など。疲労回復が遅れる。 肉、魚、卵、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品
ビタミンC 抗酸化作用、コラーゲン生成の補酵素。ストレスへの抵抗力を高める。鉄分の吸収を助ける。 ストレスに対する抵抗力の低下、疲労感。免疫力の低下により体調を崩しやすくなる。 レモン、オレンジ、キウイ、イチゴ、ブロッコリー、パプリカ
亜鉛 多くの酵素の構成成分。細胞分裂、成長、免疫機能、味覚に関与。 免疫力の低下、味覚障害、皮膚や粘膜のトラブル。疲労感や倦怠感。 牡蠣、レバー、牛肉、卵、チーズ

これらの栄養素が慢性的に不足すると、体が常にエネルギー不足や機能不全に近い状態になり、寝ても疲労が回復しないと感じやすくなります。

体質や潜在的な疾患の可能性

上記のような生活習慣や栄養状態に問題がない、あるいは改善しても疲労感が続く場合、個人の体質や、まだ気づいていない何らかの病気が原因となっている可能性も考えられます。

体質によるもの

自律神経のバランスが乱れやすい体質や、ストレスを感じやすい体質など、個人によって疲労の感じやすさや回復力が異なる場合があります。また、低血圧の人や、冷えやすい人は、血行が悪いために疲労物質が溜まりやすい傾向があるかもしれません。

潜在的な疾患

疲労感は、様々な病気の初期症状として現れることがあります。特に20代では気づきにくい病気が隠れている可能性もゼロではありません。具体的には、以下のような疾患が考えられます。

  • 貧血: 特に女性に多く見られます。鉄分不足だけでなく、他の原因による貧血もあります。
  • 甲状腺機能異常: 甲状腺ホルモンの分泌が多すぎたり少なすぎたりすることで、全身の代謝に影響が出ます。機能低下症の場合、強い疲労感やむくみ、体重増加などの症状が出ることがあります。
  • 睡眠時無呼吸症候群: 睡眠中に呼吸が止まることを繰り返す病気です。本人は熟睡しているつもりでも、体が酸素不足になり、睡眠の質が著しく低下します。日中の強い眠気や疲労感として現れます。
  • 慢性疲労症候群: 明確な原因が分からないにも関わらず、強い疲労感が半年以上続き、日常生活に大きな支障をきたす病気です。微熱、リンパ節の腫れ、筋肉痛なども伴うことがあります。
  • うつ病などの精神疾患: 精神的な不調が、体の疲労感として現れることは少なくありません。気分の落ち込み、意欲の低下、不眠などと共に、強い倦怠感を感じることがあります。
  • 糖尿病、自己免疫疾患など: これらも疲労感を伴うことがある病気です。

これらの疾患が隠れている可能性を考慮し、長期間続く、あるいは悪化する疲労感については、自己判断せずに医療機関を受診することが重要です。

どうすれば?20代の寝疲れを改善する具体的な対策

「寝ても疲れが取れない」原因は様々ですが、多くの場合は生活習慣の見直しや工夫によって改善が見込めます。ここでは、20代のあなたが今日から実践できる具体的な対策を、原因を踏まえてご紹介します。

睡眠環境と睡眠習慣の見直し

質の高い睡眠を確保することが、疲労回復の基本です。まずは、あなたの睡眠環境と習慣を見直してみましょう。

適切な睡眠時間と規則正しい生活

  • 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きるように努めましょう。週末に寝だめをしても、体内時計が乱れてしまい、かえって疲れが取れにくくなることがあります。可能であれば、平日との差を1〜2時間以内にとどめましょう。
  • 自分にとって最適な睡眠時間(一般的には7〜8時間)を把握し、その時間を確保できるように日中のスケジュールを調整します。

寝室環境を整える

  • 光: 寝室は真っ暗にするのが理想です。遮光カーテンを利用したり、部屋の外からの光を遮断したりしましょう。寝る直前までスマホを見ないことも重要です。
  • 音: 静かで落ち着ける環境が望ましいです。外部の騒音が気になる場合は、耳栓やホワイトノイズの利用も検討しましょう。
  • 温度・湿度: 快適な睡眠に適した温度は18〜22℃、湿度は50〜60%程度と言われています。エアコンや加湿器・除湿機を適切に利用しましょう。
  • 寝具: 自分に合ったマットレスや枕を選びましょう。古くなった寝具は買い替えを検討するのも良いでしょう。

寝る前の習慣(ルーティン)を作る

  • 寝る1〜2時間前からは、パソコンやスマートフォンの使用を控えましょう。ブルーライトは脳を覚醒させる作用があります。
  • 寝る前にカフェイン(コーヒー、紅茶、エナジードリンクなど)やアルコールを摂取するのは避けましょう。
  • ぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくり浸かることで、体温が一度上がり、その後下がる過程で眠気を誘います。
  • 軽いストレッチやリラクゼーション音楽を聴くなど、心身をリラックスさせる習慣を取り入れましょう。

効果的なストレス解消法の実践

ストレスは万病のもと。適切にストレスを解消し、溜め込まないことが疲労回復には不可欠です。あなたに合ったストレス解消法を見つけ、積極的に実践しましょう。

  • 適度な運動: ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動は、ストレスホルモンを減らし、気分を高揚させるエンドルフィンを分泌する効果があります。軽い運動でも構いませんので、毎日少しずつでも体を動かす習慣をつけましょう。
  • 趣味やリラクゼーション: 好きな音楽を聴く、読書をする、映画を見る、絵を描く、楽器を演奏するなど、自分が楽しいと感じることやリラックスできる時間を作りましょう。瞑想や深呼吸、ヨガなども効果的です。
  • 友人や家族との交流: 信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなることがあります。悩みを一人で抱え込まず、周囲の人に相談してみましょう。
  • 十分な休息: 忙しい中でも意識的に休息時間を設けましょう。休憩時間に軽く体を伸ばしたり、外の空気を吸ったりするだけでもリフレッシュできます。
  • 質の高い睡眠: 前述の通り、睡眠は最も基本的で重要なストレス解消法です。

バランスの取れた食事と必要な栄養補給

疲労回復には、バランスの取れた食事が欠かせません。エネルギー源となる炭水化物、体の材料となるタンパク質、体の調子を整えるビタミン・ミネラルなどを意識して摂取しましょう。

疲労回復に役立つ食品

  • 良質なタンパク質: 肉(赤身)、魚、卵、大豆製品は、筋肉や細胞の修復に重要です。
  • ビタミンB群が豊富な食品: 豚肉、レバー、魚、玄米、大豆製品などは、エネルギー代謝を助け、疲労回復を促進します。
  • 鉄分が豊富な食品: レバー、赤身肉、ほうれん草、プルーン、ひじきなどは、貧血予防に重要です。
  • 抗酸化作用のある食品: ビタミンC(柑橘類、ブロッコリー)、ビタミンE(ナッツ類、アボカド)、ポリフェノール(ベリー類、緑茶、カカオ)などは、体の酸化ストレスを軽減し、疲労回復を助けます。
  • クエン酸が豊富な食品: レモン、梅干し、お酢などは、疲労の原因となる乳酸の分解を助けると言われています。

食事のタイミング

特に朝食をしっかり摂ることで、体内時計がリセットされ、日中の活動に必要なエネルギーを供給できます。欠食は避け、1日3食バランスよく食べることを心がけましょう。

栄養補給について

食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントを活用することも選択肢の一つです。ただし、サプリメントはあくまで食事を「補う」ものであり、基本は食事から栄養を摂ることが大切です。特定の栄養素不足が疑われる場合は、医師や管理栄養士に相談することをおすすめします。

サプリメントを選ぶ際は、品質が信頼できるメーカーのものを選び、用法・用量を守って正しく使用しましょう。気になるサプリメントがある場合は、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

適度な運動を取り入れるメリット

疲れているときに運動なんて…と思うかもしれませんが、適度な運動は血行を促進し、疲労物質の排出を助け、さらにストレス解消にもつながるなど、疲労回復に多くのメリットがあります。

疲労回復との関係

  • 血行促進: 運動によって心拍数が上がり、血行が促進されることで、体の隅々まで酸素や栄養が行き届きやすくなります。これにより、疲労物質が効率的に運ばれ、排出されやすくなります。
  • ストレス解消: 運動はストレス解消に非常に効果的です。体を動かすことで気分転換になり、リフレッシュできます。
  • 睡眠の質の向上: 適度な運動習慣は、寝つきを良くし、深い睡眠を増やす効果が期待できます。ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。
  • 筋肉量の維持・向上: 筋肉はエネルギーを消費する最大の器官であり、また疲労しにくい体を作る上でも重要です。

おすすめの運動の種類と頻度

いきなりハードな運動をする必要はありません。まずは無理のない範囲で、継続できる運動を取り入れましょう。

  • 有酸素運動: ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳など。週に3〜4回、1回あたり30分程度を目安に始めましょう。
  • ストレッチ: 血行を促進し、筋肉の緊張を和らげます。毎日寝る前やお風呂上がりに行うのがおすすめです。
  • 筋力トレーニング: スクワットや腕立て伏せなど、自重を使った簡単な筋トレから始めましょう。週に2〜3回程度で十分です。

運動する時間がないという場合でも、通勤中に一駅分歩いたり、階段を使ったりするなど、日常生活の中で体を動かす工夫をしてみましょう。

デジタル機器との付き合い方を見直す

スマートフォンやパソコンは私たちの生活に欠かせないツールですが、その使い方が疲労の原因になっていることもあります。

ブルーライトの影響

スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトは、脳を覚醒させる作用が強く、特に夜間の使用は睡眠を妨げます。寝る1〜2時間前からは使用を控え、読書や音楽鑑賞など、リラックスできる活動に時間を使いましょう。どうしても使用する必要がある場合は、ブルーライトカット機能を利用したり、ブルーライトカットメガネをかけたりするのも有効です。

情報過多による脳疲労

SNSやインターネットからの情報に常に触れていると、脳が休まる時間がなく、知らず知らずのうちに脳疲労が蓄積されます。意識的にデジタルデトックスの時間を作り、脳を休ませてあげましょう。

栄養ドリンクやサプリメントの活用法

栄養ドリンクやサプリメントは、忙しい現代人にとって手軽な栄養補給手段となり得ますが、その活用には注意が必要です。

栄養ドリンク

疲労回復を謳う栄養ドリンクには、ビタミンB群、アミノ酸、カフェインなどが含まれていることが多いです。一時的に疲労感を軽減する効果は期待できますが、カフェインの過剰摂取は睡眠を妨げたり、依存性を生じたりする可能性があります。また、糖分が多く含まれているものもあるため、摂りすぎには注意が必要です。根本的な疲労の原因解決にはならないことを理解して利用しましょう。

サプリメント

特定の栄養素が不足している場合、サプリメントで補うことは有効です。例えば、鉄分不足による貧血が疑われる場合は鉄剤、エネルギー代謝に必要なビタミンB群、ストレスが多い場合のビタミンCなどです。ただし、むやみに多くの種類のサプリメントを摂取したり、過剰摂取したりすることは避けましょう。栄養素によっては過剰摂取が健康に悪影響を与えるものもあります。理想的には、食事調査や血液検査で自分の栄養状態を把握し、不足している栄養素をピンポイントで補う形が良いでしょう。

サプリメントを選ぶ際は、品質が信頼できるメーカーのものを選び、用法・用量を守って正しく使用しましょう。気になるサプリメントがある場合は、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

もしかして病気?20代の疲れやすさと医療機関

多くの疲労感は生活習慣の見直しで改善が期待できますが、中には病気が隠れているケースも存在します。「寝ても疲れが取れない」状態が長く続いたり、他の症状を伴ったりする場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

疲れの裏に隠れている可能性のある病気とは

前述の「原因」の項目でも触れましたが、疲労感を主な症状とする病気はいくつかあります。20代でも発症しうる、疲れの裏に隠れている可能性のある病気の例をいくつか再確認しましょう。

  • 貧血: 特に女性に多い鉄欠乏性貧血。その他にも様々な種類の貧血があります。
  • 甲状腺機能異常: 甲状腺ホルモンの分泌量が過剰(バセドウ病など)でも、不足(橋本病など)でも疲労感が出ることがあります。
  • 睡眠時無呼吸症候群: 肥満の人に多いイメージがありますが、痩せている人でも発症することがあります。大きないびきをかく、日中の強い眠気などの特徴があります。
  • 慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群: ME/CFSとも呼ばれます): 半年以上続く強い疲労感が特徴で、安静にしても改善せず、軽い労作でも症状が悪化します。集中力の低下、思考力の低下、頭痛、咽頭痛、リンパ節の腫れ、筋肉痛、関節痛、睡眠障害なども伴います。
  • うつ病などの精神疾患: 気分障害や不安障害などが、体の症状として現れることがあります。
  • 糖尿病: 初期には疲れやすさやだるさとして現れることがあります。
  • 自己免疫疾患: 関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど、免疫の異常によって全身に炎症が起こる病気も、疲労感を伴うことが多いです。
  • 感染症: 慢性的な感染症(例:特定のウイルスの持続感染など)が原因で疲労感が続くこともあります。

これらの病気は、専門的な検査や診断が必要です。自己判断で済ませず、気になる症状があれば医療機関を受診しましょう。

医療機関を受診すべき症状・タイミング

どのような場合に医療機関を受診すべきか、具体的な目安を知っておくことは大切です。

症状 受診を検討すべきタイミング
寝ても取れない疲労感 1ヶ月以上続く、または徐々に悪化している。日常生活に支障が出ている(仕事や学業に集中できない、趣味を楽しむ気力がないなど)。
疲労感以外の症状 以下の症状を伴う場合:
・原因不明の発熱、微熱が続く
・体重の急激な減少または増加
・リンパ節の腫れ
・体の痛み(関節痛、筋肉痛など)
・手足のしびれや脱力感
・息切れ、動悸
・強い喉の渇き、頻尿
・気分の落ち込み、強い不安感、意欲の低下
・日中の強い眠気や居眠り
・いびきがひどい、睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された
市販薬やサプリメントを試しても改善しない 生活習慣を改善したり、疲労回復を目的とした市販薬やサプリメントを試しても、数週間〜数ヶ月経っても疲労感が改善しない場合。
ご家族に特定の病気の既往がある 甲状腺疾患、糖尿病、自己免疫疾患など、疲労感と関連のある病気のご家族がいる場合。

上記のような症状や状態に当てはまる場合は、一度医療機関で相談してみることを強く推奨します。早期発見・早期治療が重要な病気もあります。

どの診療科を受診すれば良いか

「疲れている」という漠然とした症状で、何科に行けば良いか迷うかもしれません。まずは以下の診療科から検討してみるのが一般的です。

  • 内科: 多くの病気に対応できるため、まずは内科を受診するのが良いでしょう。医師が問診や簡単な診察を行い、必要に応じて血液検査、尿検査、レントゲン検査などを行い、全身の状態を把握します。貧血、甲状腺機能異常、糖尿病、感染症などが疑われる場合に対応できます。
  • かかりつけ医: 普段から診てもらっているかかりつけ医がいる場合は、そこに相談するのが最もスムーズです。あなたの過去の病歴や体質を理解しているため、適切なアドバイスや対応をしてくれるでしょう。
  • 精神科・心療内科: 疲労感が、気分の落ち込みや不安感など精神的な症状と同時に現れている場合、あるいはストレスが主な原因と考えられる場合は、精神科や心療内科の受診も検討しましょう。うつ病や適応障害などが見つかることがあります。
  • 睡眠外来: 日中の強い眠気やいびきなど、睡眠に関する問題が強く疑われる場合は、睡眠外来のある専門医療機関を受診すると良いでしょう。睡眠時無呼吸症候群やその他の睡眠障害の診断・治療を行っています。
  • 女性の場合: 生理不順や過多月経など、婦人科系の問題が貧血の原因となっていることもあります。婦人科での相談も選択肢の一つです。

受診する際は、いつからどのような症状があるのか、疲労感はどのような時に強く感じるか、他の症状はあるか、服用中の薬やサプリメント、これまでの病歴などを医師に正確に伝えられるように整理しておくと良いでしょう。

まとめ:20代の寝ても取れない疲れは改善できます

20代で「寝ても疲れが取れない」と感じる原因は、睡眠の質や時間の不足、日常的なストレス、生活習慣の乱れ、栄養バランスの偏りなど、様々な要因が複合的に絡み合っていることがほとんどです。しかし、これらの原因の多くは、日々の意識と行動によって改善することが可能です。

まずは、あなたの生活を振り返り、心当たりがある原因に対して具体的な対策を一つずつ試してみましょう。睡眠環境を整え、規則正しい生活を送り、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動を取り入れ、ストレスを上手に解消する方法を見つける。これらの基本的なケアが、あなたの体と心に活力を取り戻すための最も重要なステップです。

もし、これらの対策を実践しても疲労感が改善しない場合や、発熱や体重減少など他の気になる症状を伴う場合は、自己判断せずに医療機関を受診してください。疲労感の裏に、早期発見・早期治療が必要な病気が隠れている可能性もゼロではありません。専門家である医師に相談し、適切な診断とアドバイスを受けることが、健康を取り戻すための近道です。

20代は心身ともに変化の多い時期であり、将来の健康の基盤を作る大切な時期でもあります。疲労感を放置せず、この記事でご紹介した原因と対策を参考に、ご自身の体と向き合ってみてください。あなたの「寝ても取れない疲れ」は、きっと改善できます。


免責事項

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を保証するものではありません。個人の症状については、必ず医師または専門の医療機関にご相談ください。本記事の情報に基づいて行った行為によって生じたいかなる損害についても、筆者および提供元は一切責任を負いません。

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