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ゾルピデムとマイスリーの違いを徹底解説:副作用・効果を知って安心の選択を

「ゾルピデム」と「マイスリー」。どちらも不眠治療に使われる薬として、名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
名前は違いますが、この二つの薬は一体何が違うのでしょうか?あるいは同じ薬なのでしょうか?
不眠に悩む方にとっては、自分に合った薬を知ることは非常に重要です。
この記事では、ゾルピデムとマイスリーの「違い」を中心に、効果や副作用、ジェネリックについて、専門的な知見を交えながら分かりやすく解説します。
これを読めば、ゾルピデム(マイスリー)について正しく理解し、安心して医療機関に相談できるようになるでしょう。

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ゾルピデムとマイスリーは同じ薬?

結論から申し上げますと、「ゾルピデム」と「マイスリー」は、有効成分が同じ薬です。

より正確に言うと、

  • ゾルピデム:薬の有効成分の名前です。正式には「ゾルピデム酒石酸塩」といいます。
  • マイスリー:その有効成分「ゾルピデム酒石酸塩」を最初に使って作られた薬の商品名(先発品)です。

つまり、マイスリーという製品の中に含まれている有効成分がゾルピデム酒石酸塩なのです。
有効成分が同じであるため、先発品であるマイスリーと、後から開発されたジェネリック医薬品(後発品)の「ゾルピデム酒石酸塩錠」は、基本的な薬効や作用時間、期待される効果、主な副作用などが同じであると考えられています。

ゾルピデム(マイスリー)の基本的な情報

ゾルピデム酒石酸塩を有効成分とするマイスリーおよびそのジェネリック医薬品は、不眠症の治療において広く用いられています。
この薬がどのようなものか、基本的な情報を確認しましょう。

成分名と商品名

  • 成分名: ゾルピデム酒石酸塩
  • 代表的な商品名(先発品): マイスリー錠(アステラス製薬株式会社)
  • ジェネリック医薬品: ゾルピデム酒石酸塩錠(様々な製薬会社から販売されています)

薬の種類(非ベンゾジアゼピン系)

ゾルピデム(マイスリー)は、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類されます。

かつて主流だったベンゾジアゼピン系睡眠薬と同様に、脳の活動を抑えることで眠りを誘いますが、作用の仕方に違いがあります。
非ベンゾジアゼピン系は、ベンゾジアゼピン系に比べて、筋肉を弛緩させる作用や、ふらつき、転倒のリスクが比較的少ないとされています。
これは、脳内の特定の受容体(GABA受容体のサブタイプであるω1受容体)に選択的に作用するためです。

作用機序

脳には、神経の興奮を抑えるGABA(γ-アミノ酪酸)という神経伝達物質が存在します。
ゾルピデム(マイスリー)は、このGABAの働きを強めることで、脳の活動を鎮静させ、眠りを誘発します。

具体的には、脳のGABA受容体の中でも、特に催眠作用に関わるω1受容体に強く結合します。
これにより、神経細胞の過剰な興奮が抑えられ、眠りに入りやすくなるのです。
この選択的な作用機序が、筋弛緩作用などの副作用が比較的少ない理由の一つと考えられています。

ゾルピデム(マイスリー)の効果と作用時間

ゾルピデム(マイスリー)がどのように不眠に作用し、効果がどのくらい持続するのかを見ていきましょう。

超短時間型睡眠薬の特徴

ゾルピデム(マイスリー)は、その作用時間の長さから「超短時間型」に分類される睡眠薬です。

超短時間型睡眠薬は、体内で速やかに吸収され、効果を発現し、比較的早く体内から消失するという特徴があります。
この特性から、主に「寝つきが悪い」というタイプの不眠に効果を発揮します。

効果が出るまでの時間

ゾルピデム(マイスリー)は、服用後比較的短い時間で効果が現れるとされています。
一般的には、服用後15分から30分程度で眠気を感じ始めると言われています。

これは、胃腸からの吸収が速やかに行われるためです。
そのため、「今夜どうしても早く寝たい」「寝つきが悪い」という場合に適した薬と言えます。

効果の持続時間(何時間寝れる?)

ゾルピデム(マイスリー)の効果の持続時間は、数時間程度です。
具体的な睡眠時間として「何時間寝れる」と断言することは難しいですが、主に服用後数時間の入眠を助ける効果が期待できます。

薬の血中濃度がピークに達した後、速やかに低下していくため、長時間にわたって眠りを維持する効果は限定的です。
この「超短時間型」という特性から、中途覚醒(夜中に目が覚めてしまう)や早朝覚醒(予定より早く目が覚めてしまう)といったタイプの不眠には、あまり効果が期待できない場合が多いです。
主に寝つきを良くしたい「入眠障害」に用いられます。

適応する不眠症のタイプ(入眠障害)

日本の添付文書において、ゾルピデム(マイスリー)の適応症は「不眠症における入眠障害」と明記されています。

これは、前述の通り、効果の発現が速く、持続時間が短いため、寝つきの悪さに特化した薬として設計されているからです。
不眠症には様々なタイプがありますが、ゾルピデム(マイスリー)は特に以下のような方に処方されることが多いです。

  • 布団に入ってもなかなか寝付けない(通常30分~1時間以上かかる)
  • 寝つきの悪さが原因で、翌日の活動に支障が出ている

不眠のタイプは一つだけでなく、入眠障害と中途覚醒を併発している場合などもあります。
どのような不眠に悩んでいるかを医師に正確に伝え、適切な薬を処方してもらうことが大切です。

ゾルピデム(マイスリー)の副作用と注意点

ゾルピデム(マイスリー)は不眠の症状を和らげる有効な薬ですが、他の薬と同様に副作用のリスクも存在します。
安全に服用するために、どのような副作用や注意点があるのかを知っておきましょう。

主な副作用

比較的多くみられるゾルピデム(マイスリー)の副作用には、以下のようなものがあります。

  • 眠気: 服用後も眠気が残る可能性があります(持ち越し効果)。
  • ふらつき: 立ちくらみやめまいを感じることがあります。特に高齢者では転倒のリスクを高める可能性があります。
  • 頭痛: 頭が重い、痛いと感じることがあります。
  • 吐き気: 胃の不快感や吐き気を感じることがあります。
  • 倦怠感: 体がだるいと感じることがあります。

これらの副作用は、服用量や個人の体質によって異なります。
多くの場合、軽度であり時間の経過とともに軽減しますが、症状が辛い場合や長く続く場合は医師に相談しましょう。

重大な副作用

発生頻度は低いものの、注意すべき重大な副作用として、以下が挙げられます。

  • 一過性前向性健忘: 薬を服用してから眠りにつくまでの間の出来事や、夜中に起きて行った行動を覚えていないことがあります。特に、薬を飲んですぐに寝なかった場合や、一時的に目が覚めて活動した場合に起こりやすいとされています。
  • 奇異反応: 通常の催眠作用とは異なり、興奮、錯乱、攻撃性、多弁、多幸感などの精神的な高揚や異常行動が現れることがあります。
  • 幻覚、せん妄: 現実にはないものが見えたり聞こえたりする(幻覚)、意識が混濁し、場所や時間が分からなくなる、つじつまの合わない言動をする(せん妄)といった症状が現れることがあります。
  • 依存性: 長期間または高用量を服用した場合に、薬がないと眠れなくなる、量を増やさないと効かなくなる(耐性)、薬をやめたときに不眠が悪化したり離脱症状(不安、振戦、吐き気など)が現れたりすることがあります。これについては後述します。

これらの重大な副作用はまれですが、もし服用後に異常を感じた場合は、すぐに医師に連絡してください。

依存性について(毎日飲んでも大丈夫?)

ゾルピデム(マイスリー)は、他の睡眠薬と同様に、依存性を生じる可能性がゼロではありません
特に、長期にわたり高用量を漫然と服用した場合に、依存のリスクが高まることが知られています。

依存には、「精神的依存」と「身体的依存」があります。

  • 精神的依存: 薬がないと眠れない、という強い不安を感じ、薬に精神的に頼ってしまう状態です。
  • 身体的依存: 薬を中止したり減量したりした際に、体が生理的に薬を求めて様々な不快な症状(離脱症状)が現れる状態です。不眠の悪化(リバウンド不眠)、不安、焦燥感、振戦(手の震え)、吐き気、発汗、筋痛などが起こり得ます。

「毎日飲んでも大丈夫か?」という疑問については、医師の指示のもと、必要と判断されれば毎日服用することもあります。
しかし、漫然と長期にわたって服用し続けることは、依存性や耐性(薬が効きにくくなること)のリスクを高める可能性があるため、推奨されません。

不眠の原因が解決すれば、睡眠薬の服用は中止することが望ましいです。
服用期間や量は、医師が患者さんの状態を見ながら慎重に判断します。
自己判断で服用を続けたり、量を増やしたり、急に中止したりすることは絶対に避けてください。
薬を減量・中止する際は、医師の指示に従い、ゆっくりと段階的に行うのが一般的です。

服用上の注意(飲むタイミング、アルコールとの併用など)

ゾルピデム(マイスリー)を安全かつ効果的に使用するために、いくつかの重要な注意点があります。

  • 飲むタイミング:
    * 就寝直前に服用し、すぐに床に就くことが最も重要です。服用後に起きて活動していると、前述の一過性前向性健忘のリスクが高まります。
    * 食事の影響は比較的受けにくいとされていますが、空腹時のほうが吸収が速く、早く効果を感じやすい場合があります。ただし、必ずしも空腹時にこだわる必要はありません。
    * 夜中に目が覚めた際に、再び眠る目的で追加で服用することは避けてください。持続時間が短いとはいえ、再び眠りについた後の眠気やふらつきのリスクが高まります。
  • アルコールとの併用:
    * ゾルピデム(マイスリー)服用中のアルコール摂取は厳禁です。アルコールは中枢神経抑制作用を持ち、睡眠薬の効果や副作用を強く増強させてしまいます。これにより、過剰な鎮静、呼吸抑制、意識障害、健忘、異常行動などの危険な状態を引き起こす可能性があります。薬を服用する日は、少量であっても飲酒は控えてください。
  • 他の薬との飲み合わせ:
    * 他の睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬など、中枢神経抑制作用を持つ他の薬と一緒に服用すると、作用が強く出過ぎることがあります。
    * 特定の抗生物質や抗真菌薬など、ゾルピデムの代謝に関わる薬との併用も、効果や副作用に影響を与える可能性があります。
    * 現在服用している市販薬やサプリメントを含め、全ての薬や健康食品を医師や薬剤師に正確に伝えるようにしてください。
  • 運転や危険な作業:
    * ゾルピデム(マイスリー)を服用すると、眠気、注意力の低下、ふらつきなどが起こる可能性があります。服用後は、自動車の運転や危険を伴う機械の操作などは絶対に避けてください。翌日まで効果が残る可能性もあるため、注意が必要です。
  • 特定の疾患がある方、高齢者、妊婦・授乳婦:
    * 呼吸器系の病気(睡眠時無呼吸症候群など)、肝臓や腎臓の機能障害、精神疾患(うつ病など)がある方は、服用に注意が必要な場合があります。必ず医師に相談してください。
    * 高齢者では、代謝機能が低下しているため薬が効きすぎたり、ふらつきによる転倒のリスクが高まったりすることがあります。少量から慎重に開始するなど、医師の指示に従ってください。
    * 妊婦または妊娠している可能性のある方、授乳中の方は、原則として服用を避けるべきです。必ず医師に相談してください。

マイスリーのジェネリック医薬品との違い

先述の通り、ゾルピデム酒石酸塩を有効成分とする薬には、先発品である「マイスリー」と、複数の製薬会社から販売されている「ゾルピデム酒石酸塩錠」という名称のジェネリック医薬品があります。

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品(新薬)と同じ有効成分を、同じ量含んでいます
開発段階で、先発医薬品と同等の効果や安全性が科学的に証明されており、「生物学的同等性試験」などをクリアしています。
つまり、薬としての効果や効き目、安全性は、マイスリーとゾルピデム酒石酸塩錠(ジェネリック)で基本的に同じであると考えられています。

では、何が違うのでしょうか?主な違いは以下の点です。

比較項目 マイスリー(先発品) ゾルピデム酒石酸塩錠(ジェネリック)
有効成分 ゾルピデム酒石酸塩 ゾルピデム酒石酸塩
薬価 開発費用などが含まれるため、一般的に高い 開発費用を抑えられるため、一般的に安い
製品名 マイスリー錠 ゾルピデム酒石酸塩錠(製薬会社名)
錠剤の色・形 メーカーによって異なる場合がある メーカーによって異なる場合がある
添加物 有効成分以外の成分(結合剤、崩壊剤、着色料など)は異なる場合がある 有効成分以外の成分(結合剤、崩壊剤、着色料など)は異なる場合がある
開発経緯 最初に有効成分を発見・開発した製薬会社が製造・販売 先発品の特許期間終了後に、他の製薬会社が製造・販売

最も大きな違いは価格(薬価)です。
ジェネリック医薬品は、先発品に比べて開発費用がかからないため、価格が安く設定されています。
そのため、長期にわたって薬を服用する必要がある方にとっては、医療費の負担を軽減できるメリットがあります。

ただし、有効成分以外の添加物や錠剤の形状、味などが異なる場合があり、まれに相性や好みが分かれることもあります。
どちらの薬を希望するかは、医師や薬剤師と相談して決めることができます。

ゾルピデムとエスゾピクロンなど他の睡眠薬との違い

ゾルピデム(マイスリー)は超短時間型睡眠薬として入眠障害に特化していますが、不眠症の治療には他にも様々な種類の睡眠薬が使われます。
同じ非ベンゾジアゼピン系や、全く異なる作用機序の薬もあり、それぞれに特徴があります。

代表的な睡眠薬とゾルピデム(マイスリー)を比較してみましょう。

薬の種類(成分名) 商品名(代表例) 作用時間 主な適応 特徴
ゾルピデム マイスリー、ゾルピデム酒石酸塩錠 超短時間型 入眠障害 効果の発現が速く、持続時間が短い。非ベンゾジアゼピン系で比較的ふらつきが少ないとされる。
エスゾピクロン ルネスタ 短時間型 入眠障害、中途覚醒 ゾルピデムよりやや長く作用。非ベンゾジアゼピン系。服用後に苦味を感じることがある。
ゾピクロン アモバン、ゾピクロン錠 超短時間~短時間型 入眠障害、中途覚醒 エスゾピクロンに似るが、苦味の副作用が多い傾向がある。非ベンゾジアゼピン系。
ブロチゾラム レンドルミン、ブロチゾラム錠 短時間型 入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒 ベンゾジアゼピン系。筋弛緩作用や依存性のリスクに注意が必要。
フルニトラゼパム サイレース、ロヒプノールなど 中時間型 入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒 ベンゾジアゼピン系。強力な催眠作用を持つ。依存性や持ち越し効果(翌日の眠気)に注意。乱用されることもある。
トリアゾラム ハルシオン、トリアゾラム錠 超短時間型 入眠障害 ベンゾジアゼピン系。非常に速効性があるが、依存性や反跳性不眠(薬をやめた後の強い不眠)のリスクが高いとされる。
スボレキサント ベルソムラ オレキシン受容体拮抗薬 入眠障害、中途覚醒 従来の睡眠薬と作用機序が異なる。覚醒を維持するオレキシン系の働きを抑える。効果が出るまでやや時間がかかる場合がある。依存性は比較的低いとされる。
レンボレキサント デエビゴ オレキシン受容体拮抗薬 入眠障害、中途覚醒 スボレキサントと同様の作用機序。効果持続時間はやや長め。
ラメルテオン ロゼレム メラトニン受容体作動薬 入眠障害 体内の睡眠・覚醒リズムを調整するメラトニンに似た作用。従来の睡眠薬と作用機序が異なる。依存性はほとんどないとされる。効果は比較的穏やか。
アゴメラチン メラトリム メラトニン受容体作動薬 / セロトニン5-HT2c受容体拮抗薬 うつ病に伴う不眠 うつ病の治療薬だが、睡眠リズムの調整作用もあるためうつ病に伴う不眠にも用いられる。

このように、睡眠薬には様々な種類があり、それぞれ作用時間や得意な不眠のタイプ、副作用のプロファイルが異なります。
どの薬が適しているかは、不眠の具体的な症状(寝つきが悪いのか、夜中に目が覚めるのか、早く目が覚めるのか)、不眠の背景にある原因(ストレス、生活習慣、他の病気など)、年齢、持病、現在服用中の他の薬などを総合的に考慮して、医師が判断します。

ゾルピデム(マイスリー)は入眠障害に対して速やかに効果を発現し、翌日に持ち越す眠気が比較的少ないというメリットがありますが、中途覚醒や早朝覚醒には不向きであり、依存性のリスクもゼロではありません。
不眠の症状に合わせて、最適な薬を選択することが重要です。

ゾルピデム(マイスリー)に関するよくある質問

ゾルピデム(マイスリー)について、患者さんからよく聞かれる質問とその回答をまとめました。

ゾルピデムはマイスリーと同じですか?

はい、有効成分は同じです。

ゾルピデムは有効成分の名前であり、マイスリーはその有効成分を使って最初に作られた先発品の製品名です。
ジェネリック医薬品としては「ゾルピデム酒石酸塩錠」という名前で販売されています。
有効成分が同じなので、期待される効果や副作用のプロファイルは基本的に同じです。

マイスリーを服用すると何時間寝れますか?

マイスリー(ゾルピデム)は超短時間型睡眠薬であり、主に寝つきを良くする(入眠障害を改善する)目的で使用されます
効果の持続時間は数時間程度です。

薬を服用することで入眠を助け、その後の数時間は眠りを維持する効果が期待できますが、「〇時間必ず眠れる」と保証されるものではありません。
中途覚醒や早朝覚醒といった、長く眠り続けることに関する不眠に対しては、マイスリー単独では効果が不十分な場合があります。
必要な睡眠時間は個人差が大きく、また不眠の原因や状態によっても異なります。

ゾルピデムは毎日飲んでも大丈夫ですか?

医師の指示のもと、必要であれば毎日服用することもありますが、自己判断での継続や中止は避けてください。

ゾルピデム(マイスリー)を含む多くの睡眠薬は、連用により依存性や耐性(薬が効きにくくなること)のリスクが高まることが知られています。
特に長期間漫然と服用し続けることは推奨されません。
不眠の原因が特定され、短期間の服用で改善が見られるのが理想的です。

医師は、患者さんの不眠の状態や原因、リスクを考慮して、必要な場合に、必要最小限の量を、できるだけ短期間服用するように処方します。
薬が必要なくなった際に、自己判断で急に中止すると、リバウンド不眠などの離脱症状が現れることがあります。
毎日服用するかどうかも含め、必ず医師の指示に従い、勝手に判断しないようにしてください。

その他の質問

  • マイスリーは半錠に割ってもいいですか?
    * 錠剤に割線が入っている場合は、医師の指示のもと割って服用できる場合があります。しかし、割線がない錠剤や、医師から割って服用する指示がない場合は、薬の効果や安定性が変化する可能性があるため、自己判断で割るのは避けてください。必ず医師や薬剤師に確認しましょう。
  • マイスリーを飲んでも効果が感じられない場合はどうすればいいですか?
    * 服用方法が適切か(就寝直前に服用したか、アルコールと一緒に飲んでいないかなど)を確認し、それでも効果がない場合は、必ず医師に相談してください。自己判断で量を増やしたり、他の睡眠薬を併用したりすることは危険です。不眠の原因が異なったり、他の種類の薬が適していたりする可能性があります。
  • マイスリーの副作用が心配です。
    * 副作用は個人差があり、全ての方に現れるわけではありません。軽い副作用(眠気、ふらつきなど)は起こり得ますが、多くは一時的です。重大な副作用(健忘、異常行動など)はまれですが、もし異常を感じた場合はすぐに医師に連絡してください。副作用のリスクについて気になる点があれば、処方を受ける際に医師や薬剤師に遠慮なく質問しましょう。

まとめ|睡眠薬は医師に相談して服用しましょう

この記事では、「ゾルピデム マイスリー 違い」という疑問を中心に、これらの薬の基本的な情報、効果、副作用、そしてジェネリックや他の睡眠薬との比較について解説しました。

重要なポイントは以下の通りです。

  • ゾルピデムとマイスリーは、有効成分が同じ薬です。ゾルピデムは成分名、マイスリーは先発品の商品名です。
  • どちらも非ベンゾジアゼピン系超短時間型睡眠薬に分類され、主に寝つきの悪さ(入眠障害)に効果を発揮します。
  • 服用後比較的速やかに効果が現れますが、効果の持続時間は短いため、中途覚醒や早朝覚醒にはあまり向いていません。
  • 主な副作用として眠気やふらつきがありますが、一過性前向性健忘や依存性といった重大な副作用のリスクもゼロではありません。
  • 安全に服用するためには、就寝直前の服用、アルコールとの併用回避、他の薬との飲み合わせに注意が必要です。
  • マイスリーのジェネリック医薬品である「ゾルピデム酒石酸塩錠」は、効果・安全性はマイスリーと同等でありながら、価格が安いというメリットがあります。
  • 不眠症の治療薬にはゾルピデム以外にも様々な種類があり、不眠のタイプや原因に応じて最適な薬が異なります。

不眠の原因は、ストレス、生活習慣の乱れ、身体の病気、精神的な問題など多岐にわたります。
薬物療法は不眠治療の一つの選択肢ですが、まずは不眠の原因を探り、必要に応じて生活習慣の改善や、薬物療法以外の治療法(認知行動療法など)も検討することが大切です。

睡眠薬は適切に使用すれば不眠の症状を和らげ、QOL(生活の質)を改善する助けとなりますが、自己判断での使用は危険を伴います。
依存性や副作用のリスクを最小限に抑え、安全に不眠を改善するためには、必ず専門医(精神科、心療内科など)に相談し、適切な診断のもと、処方された薬を指示通りに服用することが最も重要です。

不眠に悩んでいる方は、一人で抱え込まず、ぜひ医療機関を受診してください。
医師とよく話し合い、ご自身の不眠のタイプや状態に合った治療法を見つけましょう。


免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、医学的な判断や治療を代替するものではありません。個別の症状については、必ず医師または薬剤師にご相談ください。薬の服用に関しては、必ず医師の指示に従ってください。

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